2017年10月31日火曜日

ガンバ戦


引き分けだったけど、何気に勝てたような、でもそうじゃないようなぁ~的な試合でしたな。テレビゲームのように、単純に選手のスキルを数値化して勝敗を決するのであればガンバの有利は明らか。そして実際の対戦成績でもガンバが上。そんでもってガンバのホーム。これらの要素がかみ合えば、プレステでは3-1ぐらいでガンバ勝利のはずです。

スキルなどでは「やや不利・・」となれば、勝つために必要な「もう一つの要素」では絶対に上回れなければなりません。その要素こそメンタル、別な言い方をするのであれば「モチベーション」とでもなりましょうか。ガンバの現状は最悪に近い感じ。ホーム5連敗中で監督の退団も決まり、タイトルという目標もACLもダメダメ。もうね、こうなったら個人としてもモチベ以外には、なんら目的を見出せない状況でしょう。

対する仙台はどうか?ん~~、現実的に残留が最低のタスクではあるものの、それが目的とか目標となると「ちょっと違うような・・・」的な感じ。これを個々の選手で考えれば、試合に出ている石原・野津田・古林・増嶋などのレンタル組のイメージは簡単に推測。

つまり「来季も鍋監督の方が自分にとってはプラス」と考えるのが自然でしょうから、その意味ではモチベも良好。さらに言えば大岩・平岡や離脱中の中野などは、鍋監督が懇願してチョイスした選手たちですから同じ気持ちのはず。なので、トータルとして考えれば「モチベは仙台が上」と見るのが大人というものです。

これだけ故障者が多いのに仙台の時間が決して少なくなかった要因こそ、ベガルタン的には「選手たちのモチベ数値が仙台の方が高かったから・・・」と思っていますが、危機的状況でさえある現状のメンバーで「ガンバ相手にこんな試合ができるのか・・」は、ある意味驚き。ガンバのチーム状態が悪いとはいえ、そこは浦和戦でも引き分ける力を持っている「腐っても鯛」のチーム。順位としての結果は昨年と同じなんだけど、ひょっとしたら「強くなっているのか・・・」と、誤解したくなっちゃう試合展開でした。

一試合ごとに奧埜がボランチとしてのスキルを磨いている・・・これは間違いない現実。ここ数年、富田はチームのダイナモでしたが、ひょっとしたら来季は・・・も現実味。攻撃的なスキルは間違いなく奧埜の方があるから、問題になってくるのは守備的なスキルや、富田を外すことによって生じる全体のバランスとリスク管理。この辺が上手くいけば、来季のスタメンも狙えそうですな。

何気に仙台ペースだったと思うけど、そんな時でもセットプレーの一発で失点するのはお約束。ゾーンの逃れられない弱点とはいえ、選手の間、前に入られ、そこにドンピシャのクロスが来ると「はい、お手上げ・・」。その弱点を上回るリターンがあるからこそ、チームとしてゾーンディフェンスを継続してるんだろうけど、セットプレーでの失点を軽減する事こそ来季浮上のファクターでしょうな。

奧埜のゴールはゴラッソ。ベガルタン的には、その起点となった増嶋のパスが秀逸。タイミング、速さ、コース、全てが良かったからこそ、ボールがその後も繋がってゴールに結びついたと思っています。西村については結果でしょうな、大事なのは。試合を通して目立つプレーがないのはいいとして、そんな中でも結果を出し続けないと試合に出るチャンスが無くなるのはFWの宿命。野津田や石原やクリスなどが、来季どうなるか分からない状況の中で結果を出すしか、彼自身の飛躍などありえません。

結果は引き分けでしたが、現状ではあれが精一杯なのでしょう。「ガンバ相手によくやった・・・」という表現は個人的に好きじゃなく、今のガンバなら「勝っておきたかった・・・」が本音。相手が強いことは分かっていますし、相手だって怪我人が多いことは分かっているけど、勝ちたかった・・・そんな感じのベガルタンです。

2017年10月24日火曜日

清水戦


何気に見どころが少なかった試合でしたな。その要因の一つが、清水のディフェンシブな戦術にあったことは想像に難くありません。だからといって「なんだよドン引きしやがって!!」とか「こんなクソサッカーして面白いのか?」みたいに卑下するのはナンセンス。仙台だって残留争いの渦潮にもまれていれば、「最低でもアウエーで勝ち点1」を実践すべく、あのような試合に持ち込んでいたはずですから。

清水の攻撃は至ってシンプル。重心は後ろ目、ボールを奪うと前線の助っ人がスペースに流れ、そこにボールを配給して「あわよくば・・・」的な感じ。シンプルなだけに危険な場面も何度かあったけど、それも一、二度くらいでしょうか。あとはひたすら仙台ボール。全ては残留の為とはいえ、改めて「降格」の恐ろしさを知りました。降格は選手やチームを委縮させ、目指すべきサッカーを見失い、ライトなサポーターの関心を根こそぎ奪っていく・・・ホント、怖いですな。

怪我人が多発している中、現状の選手でイケイケのサッカーをするのは厳しめ。なので、トレーニングとしては「今週のトレーニングをご覧になった方は分かると思いますが、シチュエーションはまったくそのようにはなりませんでした。我々が少し自陣に押しこまれる状況で、そこでしっかりブロックを組んで粘り強くファーストディフェンダーを決めながら守り抜こう」と監督が語っていたように、どちらかと言えば「まずは守備から・・」の姿勢。

しかし、清水の狙いは鍋監督の考えとは違い「まずは無失点、あわよくば・・」的な感じ。そうですか、互いに「まずは守備・・」となった場合は、仙台でも、あんなにボールが持てるんですな。そんな試合でも、清水サポの姿勢は天晴れ。あの「思わず体が反応してしまうリズミカルなリズム」は健在。あのリズムで、あのエクササイズを90分間続けるとなると、相当な体力は必要。良かったよ、ベガサポで・・・。

試合内容を振り返れば「ハマっちゃったかな、清水のやり方に・・・」ということでしょうか。確かに、それなりにシュートは打ちましたが、それ程の決定機は超少な目。見どころが無かったとは言いませんが、じゃああったか?と問われれば「ん~~」の一字。結局、0-0の引き分けは清水の狙いどおりなんでしょう。だって、仙台サイドの狙いが0-0とは思えませんから。清水サイドとしては、最低限の目的は達成。そう考えれば、清水の思うつぼだったのかもしれませんな。

仙台だって降格の可能性がある以上、あまり上から目線で物を言うのは良くなく、こっちはこっちで「目の前の試合を・・」という感じで戦う姿勢は肝要。しかし、天皇杯もないし、カップ戦もないし、その中で「来季に向けて」というチャレンジも必要だけど、怪我人が多くてどうにもならん状況で「何に対してチャレンジしていいのか・・・」の心情は理解できます。

仙台としては「残留が残り4試合のミッションだ」ではないはず。それはチームとしても選手としても同じはず。若手なら「怪我人が多い今がチャンス」となるんだけど、現在の試合ではレンタル選手の起用が前提なので、そうすると「育成を含めたチーム作り」というよりも、「ここから一つでも上の順位を目指していく・・」のが鍋監督というか、チームの方針のようです。

一つでも上を目指す・・・という状況では「未知数の若手を試す」のは無理筋。現状の試合に出ている選手で、残り試合も戦うことは確実です。レンタル選手が来年もいてくれるのであれば、それはそれでアリだと思うけど、どうなるんですかなぁ~。そんなことを考えながら、クリスの最後のシュートを見て、帰路に立ったベガルタンでした。

2017年10月17日火曜日

ベガルタン、川崎戦で阪神タイガース バース、掛布、岡田 伝説のバックスクリーン3連発を思い出す

えー、衝撃的な敗戦でしたな。浦和との0-7での敗戦とは、また一味も二味も違う屈辱感を、どのように消化すればよいのでしょうか?昨日まで、ベガルタンは一切のテレビやネット環境をシャットアウト。テレビでは不意にベガルタのニュースを流すのを恐れ、ネットも同様。現代社会において、ネットやメディアを完全にシャットアウトするのは意外に大変。「もう無理だな・・・」と観念し、ようやく試合の事を書き込む気になったところです。

ベガルタを応援し始めて15年。数えきれないくらいの敗戦を見てきました。無念、残念といった軽いものから、屈辱、慚愧といった重いものまで、それはもー、マジで数えきれません。まあね、もっともショッキングで、何とも言えない敗戦は磐田での敗戦だと思うんだけど、その感情的な視点とは対照的な位置づけの屈辱なんだろうね。数的に有利、しかも2-0とリードで残り15分からの大どんでん返し、それも5分間というカゴメ野菜ジュースもビックリするくらいの超濃縮バージョン。試合後監督が「本当にサッカーは分からない・・」と言っていましたが、その言葉、そのままお返ししたいよ。

確かに、リードしていて終盤ともなれば「あとは試合をどう終わらせよう・・」みたいなメンタル状態になって、意識・無意識関係なく「重心は多少後ろ目」になってしまうことはしょうがありません。そんなメンタルが、あのようなシュート3連発を誘発したのでしょうか?阪神ファンでもあるカミさん曰く「これは、バース・掛布・岡田の3連発と同じくらいの衝撃だわ・・」と語っていました。


当時巨人ファンだったベガルタン。この3連発にはオシッコ・ジャーでした
 
それにしても、あのシュート3連発は敵ながら天晴れ。普通、あのくらいの距離から3連発はないから。あったら大変だから、敵として。何度も言うけど、確かに重心が後ろ目だったからミドルレンジからシュートは打たれるんだろうけど、あんなきわどいコースに3連チャンは無いって・・・。12本くらいだったらね、そりゃあ、あってもいいよ、数年に一回くらいわ。なのに、5分で3回だから、これは仙台を責めるのではなく、川崎を褒めるしかないような気も。

これがあの試合から3日たち、少しは冷静になったベガルタンの今の心境。チームの不甲斐なさを叱咤する心情は分かりますが、相手を褒め称える「懐の広さ」も肝要。あの試合がユアスタなら、絶対に3連発は無かったと断言できます。あの3連発を後押ししたのは、間違いなく川崎サポ。そう考えることで、多少はメンタルが癒されております。もうね、当分行かないよ、川崎には。

2017年10月10日火曜日

川崎戦


それにしても、評価が難しい試合でしたな。負けてしまったという現実を前にしては、プロである以上「厳しい叱責だってアリアリ」は当然。しかし、いくら仙台での試合は勝ったとはいえ「地力は当然、川崎の方が圧倒的に上」という評価も当然。その中での試合に対する評価は、結局のところ「個人、個人のチームに対するビジョン」によって違ってくるはずです。

「怪我人が多い中で、よく頑張った・・・」と、思うサポたちの心情は何気に分かります。えぇ、きっとチームの事を「自分の孫や子供」と同じような目線で温かく見守っているんでしょうな。しかし、ベガタンの評価は違います。

カップ戦のセミファイナルまで行き、1stではアウエーゴールを許したものの勝利。この状況下で「何を真っ先に求めるか?」となれば、「頑張ったよ・・」とか、「確実に自力はついてきている・・・」といった、と言った「不確実性な未来と希望」ではなく、ファイナル進出の「片道切符」のみ。選手やサポの頑張りには敬意を表しつつも、「今度はいつ、チャンスが訪れるのか?」を考えた場合、「この試合に関しては結果が全て・・・」なので、屈辱感や残念感が心を支配しています。

もっとも、このような屈辱や無念感が「将来の飛躍」の為の土台になることだけは分かっているので、「全くの無意味だ」と言うつもりはありません。「中野は頑張った」「気持ちは見れた」等々、チームを鼓舞するコメントには事欠きませんが、大事なのは「川崎ならば、また直ぐにチャンスが来るんだろうけど、仙台では何時来るの?」といった冷静な状況判断です。正直「いつ来るか分からない・・・」と思っているので、「だからこそ結果が・・・」であります。

別にね「頑張ってない・・」なんて思ってないんだけど、このような試合は「結果が全て・・」と思っているから、負けてしまったチームを「頑張った・・」とは、どうしても言えないんだよね。何度も言うけど、この試合だけは相手がどうのこうの・・・ではなく、勝たねばならない試合だったと思っています。

それにしても、悔しい敗戦でした。この想いが共有できる期間内に、再びタイトルへチャレンジしてほしい・・・。帰りの新幹線で、こんなことを考えていました。

2017年10月3日火曜日

浦和戦


えーと、負けたんだけど「0-7」という衝撃を経験した側からすれば、「まっ、実力なんだろうね・・・」という感じ。日程での有利差を「どの程度試合に反映させられるか?」が、仙台から見れば頼りの綱だったんだけど、ん~~悔しいけど浦和の方が一枚も二枚も上手のようですな。

なんて言うの、向こうの方がギアを一段階⇒二段階と上げる時に、連携がスムーズ&正確&スピーディーなんだよね。悔しいけど、なめらか。対する仙台は、ノッキング&スローリー。結果は順当なんでしょうな。

それにしても、興梠は・・・よっぽどユアスタが好きなんでしょう。イメージとしては「いつも23点喰らってる」という感じ。ボールが収まるし、スペースに入り込むのも、そしてDFとの駆け引きでも「こいつ、やるな・・」の印象。

仙台で言えば石原なんだけど、この日は不在。野沢が石原や興梠などとは、タイプが違うところはみんな知っているところで、しょうがないからか前半はなかなか収まらない展開。だからと言って野沢がダメダメではなく、結局のところ「全ては相手が一枚上だから・・」と考えています。

一点目は興梠前に陣取るDFのギリギリ上をボールが通過した時点で勝負あり、二点目は仙台サイドか見れば「おい、それはファールじゃあ・・」というプレーが起点。しかし、そこからの一連プレーの切れ味はみごと。相手を褒めることは好きじゃないんだけど、こう、なんて言うか、スパッ!という切れ味。

個人的には誰それが悪い、審判が最悪、というフレーズは好きじゃなく、結局のところ「仙台の方が弱いだけ・・」というスタンスのベガルタン。三田のゴールもクリスのゴールも最高でしたが、相手にもナイスゴールがあるのは当然。今回の場合で言えば、浦和の最高の方が仙台を上回っただけ。しかし、絶対に後半足が止まってくるであろう浦和に対し、2失点したことだけは断腸の思いですな。

負けはしたものの、この日のユアスタは最高の雰囲気。やっぱ、ユアスタには満員が似合いますな。電車で帰宅した後輩曰く「仙台駅周辺の牛タン屋は、真っ赤っかでしたよ・・・」ということですが、まあいいでしょう、勝った時に気持ち良く帰るのは我々だって同じですから。ただ、我々が浦和へ行ったときに「これが食いたい!!」という選択肢が少ないのは残念ですが。

浦和戦の感傷に浸る暇などなく、あっという間に明日は川崎戦。川崎の強さは認めつつも、ホームなので「勝てないまでも、何とか無失点で・・・」が実感。正直、ドン引きしても「23点はやられそう・・」との思いはあるが、こういった試合で大事なのはメンタル。

何度も書き込んだけど、神様マイケル・ジョーダンでさえ、激戦の末にピストンズを破った時のインタビューで勝因を聞かれたとき、「勝因はスキルでもタクティクス(戦術)でもない、勝ちたいという全員の気持ち(選手・スタッフ・ファン)で相手を上回ったからだ。気持ち、気持ちで敵を上回ったから勝てた」と語っています。明日は、気持ちで上回れる試合を期待しているベガルタンです。

 

明日はフロンターレ戦、ビート・川崎!!