2016年6月28日火曜日

見たことのない景色、見たいですな


先日、サッカーダイジェストのネットに「Jチームの観客動員の増減」の記事が掲載されていました。今日は、その記事についての雑感です。その記事によると・・・

1位は納得のG大阪。新スタジアム完成に伴い、収容力は格段に向上しており、1万人以上も観客が増加した。2位以下は下記のとおりとなっている。なお15クラブ全体では、マイナス948人、だそうです。

 

1位/G大阪1試合平均入場者の増減:+10379

16年の1試合平均:26,378人)

2位/鹿島 1試合平均入場者の増減:+3862

16年の1試合平均:20,285人)

3位/横浜 1試合平均入場者の増減:+1509

16年の1試合平均:25,730人)

4位/川崎 1試合平均入場者の増減:+1024

16年の1試合平均:22,023人)

5位/神戸 1試合平均入場者の増減:+693

16年の1試合平均:16,958人)

6位/仙台 1試合平均入場者の増減:+126

16年の1試合平均:15,050人)

7位/柏 1試合平均入場者の増減:-79

16年の1試合平均:10,839人)

8位/甲府 1試合平均入場者の増減:-386

16年の1試合平均:10,911人)

9位/湘南 1試合平均入場者の増減:-570

16年の1試合平均:11,638人)

10位/名古屋 1試合平均入場者の増減:-1092

16年の1試合平均:15,148人)

11位/鳥栖 1試合平均入場者の増減:-1315

16年の1試合平均:12,135人)

12位/広島 1試合平均入場者の増減:-1715

16年の1試合平均:14,667人)

13位/新潟 1試合平均入場者の増減:-2379

16年の1試合平均:19,557人)

14位/浦和 1試合平均入場者の増減:-4593

16年の1試合平均:34,152人)

15位/FC東京 1試合平均入場者の増減:-6412

16年の1試合平均:22,372人)

 
合計(1位から15位の15クラブが対象)

1試合平均入場者の増減:-948

15年の1試合平均:278791人/16年の1試合平均:277843人)

磐田 1試合平均入場者の増減:+4323

16年の1試合平均:14,364人)

福岡 1試合平均入場者の増減:+4156

16年の1試合平均:12848人)

大宮 1試合平均入場者の増減:+2824

16年の1試合平均:12,314人)

えーと、ガンバの+1万増は新スタジアムのポテンシャルと営業力が上手くシンクロした結果でしょう。川崎や鹿島は成績連動型の動員アップで、昇格組のアップは想定通りですが、驚きなのは広島・東京・浦和といったACL組の凋落ですな。特に浦和の4500人や、東京の6400人は凄い・・・というか悲惨です。

単純計算で、一枚3000円のチケット代で4500人だと-1,350万の減収、6500人だと約2,000万の減収・・・これ、一試合でだから、×8試合だと・・・おぉーー、結構な額になります。仙台の場合、入場料収益はチームの根幹だから、この単位で観客動員が減れば、営業スタッフの背筋が冷たくなるのは確実でしょうな。

さて、ここでようやく仙台の話に入ります。ユアスタ観客動員における、ベガルタの最近の感覚はこんな感じ。

18000人オーバー  満員だな・・

16000人オーバー  結構入ったな・・

14000人オーバー  まずまずだな・・

12000人オーバー  そこそこだよ・・

10000人オーバー  しょうがないか・・

8000人オーバー   厳しいな・・

 そして、今季のベガルタは「16年の1試合平均:15,050人」というデータがあるので、問題の本質は「この数値でベガルタの成長戦略が可能か?」ということになります。大震災以降、確実に観客動員は減少傾向のベガルタ。入場料収益がチーム運営の根幹であることは変わりないものの、フロントは、この傾向に歯止めをかけるのは困難と考えたか、少しずつ、スポンサー収入の比率を高めようとしています。まっ、リスクヘッジは必須ですな。

だからといって、チームは観客動員に対する政策をトライしてない訳ではなく、「ベガ女」のみならず、下記のような戦略的なマーケティングを仕掛けようとしています。


今現在で、急にスタジアムを満員にすることは無理筋。となれば、問題を解決する政策の数は多くなく、「低成長事態(観客動員の減少事態)における、成長戦略」のロードマップを構築するしかないんでしょうな。その答えの一部が、上記のトライであって欲しいもの。具体的には「低成長時代でも(観客数の減少時代)、最低15000人はキープして、それ以外は新たな財源を模索する・・・」がベガルタンの意見です。

 やっとの思いでACLに出たものの、過密日程に苦しめられ、リーグ戦は平日ナイター開催で観客数の減少、リーグ戦の成績は振るわず、ともすれば「監督解任」も小さくない・・・。泥沼、まさに泥沼です。我々ベガサポは希望の先にACLがあると信じているのに、「行ってみたら地獄だったよ・・・」ではシャレになりません。

結局、1stの優勝争いは川崎と鹿島の「非ACL組み」同士の戦いとなり、ACL組の成績はソコソコなんだけど、ガンバ以外は揃って観客動員に苦しんでいます。おそらく、これは偶然ではなく必然なんでしょう。じゃあベガルタは、そこを目指さなくてもいいのか?となると、その答えは断じて「否っ!!」です。

 上記のチームは確かに苦しんでいます。しかし、その苦しさを乗り越えることによって、基礎体力は鍛えられ、結果的にスキルもメンタルも強靭となり、その困難を乗り越えることなく経過したチームとは、結果的に成長度合いが格段に違ってくるはずです。ベガルタも成長したいと考えるのなら、再びACLという困難なハードルを飛び越えねばなりません。ハードルを飛び越えた先に見えるものは、ハードルを越えた者にしか見えないのです。

 浦和や広島は苦しみながらもACLにチャレンジし続けています。ベガルタも「そのチャレンジ」に我々も参加せねばなりません。何故なら、ハードルを乗り越えた先の景色が見たいから。生きているうちに、見たいですな。

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