2015年10月28日水曜日

成長したいですな

えー、残留、おめでとうございます。ぶっちゃけ「そこが目標では無かったはずだ!!」とは思っているのですが、2ndの成績「3勝3分9敗で15位」と言う結果を見せられちゃうと、まっ、しょうがねーなぁ・・・という気にもなりますな。

試合後のセレモニーで、監督の「チームが成長していると確信している」とコメントしていましたが、このコメントに納得しているベガサポは絶対にマイノリティーでしょう。普通、成長していれば1stよりも2ndの方が成績も内容も良くなりますから。

しかしながら、素人で部外者の我々では「分かり得ない成長」を監督やフロントは感じている可能性を否定する事は出来ません。フロント的には新規スポンサーの目途が立ちそうとか、ユースの育成が少しずつ実のってきたとか、そういったことを含めて「トータルでチームは成長している」ということなんでしょうね。だって、試合内容だけを吟味してれば「うむうむ、この充実してきた試合内容と手応え・・・これは来年が楽しみだ・・・」と思う事など皆無ですからな。

監督のコメント「成長してきた」ですが、このコメントはサポーターにも当て嵌まります。サポーターの成長というと分かりにくいので、この場合は「成長」というフレーズを「目が肥えて来た」に置き換えると、現状のサポの感情やユアスタの状況が、おぼろげながら見えてきます。

監督は常々「自分がやりたいサッカー、チームとして目指しているサッカーと、現状のサッカーは残念だが違う」と語っています。本人は、もっと前からガンガン行くサッカーがしたいようだが、トライすると結果が出ない。あまりにも勝てないと降格がチラつくので、しょうがなく「重心を後ろにしたサッカー」で結果に拘る。しかし、この現実的なサッカーは観戦者に「ワクワク・ドキドキ」といった感動を与える事が出来ず、ユアスタの観客数が増えないどころか、減る一方・・・。まっ、悪循環ですな。

ある程度、目が肥えてくると「ドン引きサッカー」には閉口し始め、例え現有戦力では無理と分かっていても、バルサのように華麗なパス回しで相手を崩して欲しい・・・という願望を抱きます。重心が後方にある守備的な戦術だと、どうしてもボールを回されちゃうし、どうしても苦しい状況が長く続くので、見ていて辛いんだよね。

そうかといってカウンターが炸裂する訳じゃないし、そんでもって結果も出なくなると「どうせ負けるんなら、浦和戦のように打ちあえって!!」という気持ちにもなります。「楽しいサッカー」と「勝ち点が取れるサッカー」が仙台の場合では「=」ではなく、「≦」だから困っちゃいますな。

サポーターとして多少経験を積んで来て、昇格、残留、4位、2位、そんでもってACL・・・みたいなステージを経験しちゃうと、ここ数年の「残留」に特化せざるを得ない試合内容を看過する事は困難を極めます。仙台は予算規模も少ないし、選手層も苦しいから、数年は我慢するしかない・・・みたいな「大人サポーター」ばかりだと問題は無いんだけど、それだけじゃあ新規のサポーターを確保する事は難しくなる・・・。この難問を解決出来たら、ノーベル賞級の発見でしょう。

ここで大事なのは、フロントや監督だけが感じられる「確かな成長」を、我々サポーターにも感じられるように出来るかどうかだと思っています。チームビジョンを明確にし、その戦略・戦術でブレずに戦うことをサポーターと共有したうえで、大胆な構造改革を断行し、例え降格しそうになっても絶対に「掲げたビジョン」は下ろさない。そのビジョンを共有出来れば、ベガルタン的には負ける事に恐怖や嫌悪感は無くなります。

「2年後、3年後、我々は、こんなチームになります。だからサポーターの皆さんも、耐えるところは耐えて、チームを応援し続けてください」と言って、我々にチームが出したビジョンさえ明確ならば、降格なんて怖くはありません。ただし、フロントは大変でしょうな、スポンサーの確保や観客動員数は明らかに苦しくなるから。この辺はサポーターに我慢を強いるんだから、それくらいは頑張ってもらわないと困りますな。

チームは間違いなく変革期に差し掛かっています。本当は、昨年辺りから構造改革をしなければなりませんでしたが、アーノルドを解任してからロードマップに狂いが生じ始め、結果的に今年も大きな構造改革は出来ませんでした。この改革には「聖域」などありません。もしもしたら、J1での延命は可能でしょうが、その後に待っているのは間違いなく暗黒のJ2です。

リャンや菅井や富田でさえも、その構造改革から外す事は出来ません。仙台にとって、上記の選手は間違いなく至宝です。しかし、チームが脱皮する為に重荷となるのなら、我々はその重荷を涙を堪えて取り除かなければなりませんし、我々サポーターが望んでいるのは、そんな選手たちを実力で追い越して行くニューリーダーなのです。

リャンや菅井がチームを去る事などあってはなりません。しかし反面、それらの選手を実力で追い落とす選手を待ち望んでいます。柳沢や平瀬や野沢たちはチームが嫌になって退団した訳ではなく、その理由は「より多く試合に出たいがため」というピュアなものです。そして、退団した彼ら後からは新たなヒーローが生まれました。この循環こそ、今のベガルタに必要な物だと信じています。

じゃあ、その循環の為にはどうすればいいのか?ということになりますな。この疑問には模範解答が有り、その答えとは・・・

「こうすれば成功する・・・という方程式が無いのがサッカーの世界。だとしたら、ベガルタ仙台のスタイルを模索し、実践し、その都度軌道修正し、トライ&エラーを繰り返しながら成長するしかない」というものです。


ベガルタの前には道はありませんが、このビジョンが共有できてチームもサポも頑張れば、ベガルタの後ろには大きな道が出来るはず・・・。そう思って、暫くは我慢する事を決めたベガルタンです。

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