2015年9月7日月曜日

仙台大戦

えー、雨中での応援、ご苦労様です。内容に関して言えば、ザ・タッチじゃなくても「ちょっと、チョット・チョット!!」って感じなのでしょうが、ベガサポとして10年以上、天皇杯で社会人や学生との試合を見届けて来た経験者として言わせていただければ、「天皇杯の初戦なんて、あんなもの、あんなものですから・・・」ということでしょうな。

もちろん、相手は学生なので「内容でも結果でも圧倒するべき、しなきゃ駄目!!」という考えには合理性があります。さらに言えば「時折練習している仙台大が相手なんだから・・・」と憤るのにも整合性はあるでしょう。しかし、ノックアウト方式であるトーナメント戦の天皇杯において、最も大事なのは「勝つ事」以外にはありません。勝ったんですから、過度な批判は控えるべきでしょう。だって我々は評論家ではなく、ベガサポなのですから。

過去においては、大学生にも負けましたし、記憶の新しいところでは奈良クラブの岡山に決勝ゴールを決められた事もありましたな。この敗戦直後には「もう駄目、何がなんだか分からない・・」と、奈落の底に落とされた心境になりましたが、今となっては「あの局面で岡山が出てきて、その彼に決勝ゴールを決められるなんて、こんな脚本は橋田寿賀子でも書けねーよ」と感じる次第です。

これらを「今となっては、いい想い出だ・・」と感じれるか否かは、人それぞれでしょうが、「岡山にゴールを決められる、しかもセットプレーからのヘッドではなく、流れの中から豪快なミドルシュートで・・・」こんな、有り得ない事が目の前で起こったのですから、ライブで見る事が出来た我々は勝ち組みかもしれませんな。

あまり雄弁に語れる程の試合内容ではありませんが、ちょっとだけ。前半に関して言えば、ラインを高く設定してきた仙台大の裏を効果的に付く事が出来て、それなりの試合内容だったと感じました。あのくらい裏にスペースがあると、ハモンも奥埜も「水を得た魚」のように躍動するんですな。しかし、リーグ戦では、仙台に対して「あのような戦術」で来るチームは皆無。圧倒的にポゼッションして来るか、徹底的に裏のスペースを消してくるのが、現状では「対仙台戦でのトレンド」でもあります。スペースを消されると、マジでキツイんだいよね。

後半は、野沢のゴールで追加点を取った辺りから、選手もサポも「マッタリモヘド」へ突入しかかりますが、仙台大のCKから綺麗にヘディングで合わされて失点し、マッタリモードは解除。しかしながら、菅井のゴールで3-1にすると、これまた「真マッタリモード突入!!」となり、そこから先は「どちらがプロなのか?」といった試合内容となってしまいました。観てて「ここまで押されるか・・・」って思いましたからな。

それにしても、メンタル的に燃えない試合ではあったものの、学生相手にも2失点。この時点においても「我々の帰るべきところは堅守だ」と監督が言うのであれば、我々は声を大にして「そんな選挙公約みたいな事を言いやがって、結果が出てないじゃないか!!」と言い返す事が余裕で出来ますな。チームの原点を放棄せよ・・・と言うつもりはありませんが、そろそろ「今年の堅守へのアプローチは失敗だった (失敗という言葉を使いたくなければ、成功しなかった) 」と宣言してもいいはずですな。だって、この失点数は異常だからね。

良くも悪くも、手倉森体制でのトライは終了し、チームは「次のステップ」に向かって歩み出す決意をしました。カウンターやセットプレーに特化するのではなく、ボールをポゼッションしながら連動して相手を崩そう・・・。監督やコーチを代え、違った戦術・戦略でリーグ戦を闘おうとしたのです。しかし、結果が出なかった・・。

そこでチームはアーノルドを解任し、渡邊コーチを監督へ昇格させ「成功例があった手倉森時代へと、原点回帰」させることにしたのです。そしてチームは何とか最低限のマストである「残留」を確保し、チームは渡邊ベガルタの進化に期待しました。チームの目標は「勝ち点50でトップ10」とし、その為に必要なチームの根幹を、分かりやすいキャッチフレーズにしました。そのフレーズこそ「堅守賢攻」です。

シーズンも残り8試合。実際のところ「堅守賢攻」へとスムーズに移行出来ないでおり、チーム目標は遥か彼方、それどころか「残留争い」の渦に巻き込まれています。しかし、学生相手でも勝つと嬉しいよね、ホッとするよね。ベガルタンは、この「小さな嬉しさ」を大切にしたいと考えています。


過度に未来に対して不安を煽っても、そこから賢明な改善策が出てくるとは思えません。それよりも、「この1勝を励みにして、次の試合に精一杯ぶつかるだけ・・・」と割り切って戦った方が、応援していった方が、どれほど有意義でしょうか。とにかく、我々は天皇杯2回戦を勝ちきりました。苦しみながらも勝ちきりました。今はただ、このホッとした感情だけでいいと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿