2015年5月11日月曜日

浦和戦

いやぁ~~、残念でしたな。昨日の試合で言えば、勝てなかった事を嘆く「ネガ派」と、負けなかった事に安堵する「ポジ派」、それぞれに見どころがある試合でした。ハモンが出て来た時の「何か、やってくれそうな・・」という空気はビシビシ感じましたし、奥埜やリャンのゴールもナイスである事は認めますが、ベガルタン的に最も残念な事は「今年のチームはメンタルがダメダメ君」である事が分かったことです。

最初の失点は前半終了間際のセットプレーから。これはね、もう最近のお約束だから我慢します。2失点目も、セットプレーのボールをスラされてゴールだから、百歩譲って甘受します。しかし、3、4失点目は戦術がどうのこうの、個人のスキルがどうのこうの、という問題ではなく、100%メンタル!!というところが重ね重ね残念無念なのであります。

3失点目なんか、如何にも「もう駄目っす・・・」という負のオーラが抜けきらない時の出来事だったし、4失点目に至っては、30年前のスター誕生で欽ちゃんが「ばんざーい、は、無しよ・・・」というくらいショックでした。苦しんで苦しんで、逆転されて、もう駄目だよな・・・と思っていたら追いつき、追い越し・・・「よおーーし、行ったれぇぇーー!!久々の勝利だ!!」と思った直後に再び同点・・・。まるで、ジェットコースターのような試合でしたな。

試合内容的には、別に変わった戦術を採用した訳ではなく、選手の配置が「茂木⇒リャン」と「リャン⇒キム」、それに「奥埜⇒金園」へとチェンジした事ぐらい。メンバーを見ての感想は「えーと、ボランチが富田・金って、攻撃的なの?それとも守備的なの?ひょっとしたらバランス重視型なの?全く分かんねーな・・・」でありました。それでの感想は「金って、けっこう競り合いで勝つよな・・」です。

ハイボールは当然として、それ以外でも何気に気の利いたプレーが随所に見れました。連係が上手く行きさえすれば、やってくれそう感はあります。そんな事を考えていたらゴールだから、嬉しくない訳はありません。ただ、キムのゴールは嬉しかったけど、その後のポジショニングは「チョイ、重心は後ろ目状態」をキープ。結果として、富田とのバランスも絶妙とは行かず、このことが前半においては浦和の波状攻撃を受ける要因となってしまいました。まあ、初めてだし、満員のユアスタだし、相手は浦和だし、贅沢を言っちゃあいけませんな。しかし、金は自らが上がって行ったら「シュートで終える」という意識がアリアリ。これは、いいですな。

ハモンについては、間違いなく今の仙台にとっての「ジョーカー」ですな。本来ならば「スタートから出せ!!」と言う事なんでしょうが、きっと、それなりの事情があるんだろうから我慢はします。誰もが考えるであろう「ウイルとハモンの2トップ」に関しても、きっと機を見ている状態なのでしょう。元々、ハモンは中盤の選手で、そこからドリブルなどでグリグリ突破したり、パスを出すのが好きな選手とか。となると、単純に「ウイルとハモンの2トップ」でイケイケモードだけを強調するのは考えもの。その2トップを機能させて試合に勝つためには、他の選手のセレクトと連携がミソとなるのは明白です。

個人的には、昨日のリャンは輝いていたように見えました。やっぱり、やり慣れているサイドの方がいいのでしょうか?それと、贔屓目に見ても「リャン・金・菅井」の右サイドトライアングルは、「茂木・リャン・多々良」よりも、何気に攻撃力が格段にアップしているように感じましたな。だからと言って、誰それが悪い・・・と言う事ではなく、結果として、そう見えただけです。とりあえず次回も、この「右サイドトライアングル」でお願いします。

金園に関しては、賛否が分かれているようですが、個人的には合格点です。FWだけに、結果が乏しいのは本人も残念でしょうけど、あの運動量は太田をも凌ぎます。あれくらいの「汗かき」が居ないと、仙台の様な堅守を基盤とするチームが勝ちつづける事など困難でしょう。彼が汗をかく事で、攻撃のスイッチが遅くなる事はありますが、それ以上にウイルソンや野沢たち中盤の選手、彼らの守備的な負担は確実に低減します。彼は堅守を掲げる仙台にとって、何気にキーではないでしょうか?

ハモンだけだった「希望の光」が、「ひょっとして、金ちゃんも・・・??」と言う状態が生まれたのは何よりです。しかし、それだけじゃ駄目です。シーズンが終わった時には、茂木も奥埜も金久保も杉浦も、ぶっちゃけ、みんな良かったじゃねーか?とならなければ、仙台がチームとして「次のステージ」へ立つことなどは不可能です。「苦しい時期にはベテランに頼る・・」は、ある意味、王道でしょう。しかし、その状況を抜け出した時も「ベテランに・・・」では、チームの進歩も進化もありません。ベガルタンは、苦しい状況だけども「若手の選手に頑張ってもらう・・・」と我慢出来てクリアーした時こそ、その扉の向こうには「次のステージ」があると信じています。


苦しい時に、リャンや菅井や野沢たちに頑張ってもらう事を否定はしません。しかし、彼らだけじゃ駄目です。その中に、奥埜や茂木や金などの選手が一緒じゃないとダメなんです。そうやって得た経験値こそ、ベガルタが大木となる為に必要な養分でしょう。その養分を補充していると思えばこそ、6連敗も我慢できます。そんな事を考えながら、試合を見ていました。

それにしても、エンジンの掛かりが、ビハインドの状況で終盤にならないとダメ・・・と言う状況は、何とかならないものでしょうか?

2 件のコメント:

  1. いつも楽しく拝見させていただいております。

    浦和戦は面白かったですね。
    4-3から同点までの時間がもう少し長かったらここまでフラストレーションもたまらなかったと思いますが、、、

    追い詰められてから攻撃的になって点が取れるという状況をここまで見せられたら
    もういっそ川崎みたいに取られたら取り返すスタイルもハマるかもしれないですね。

    負け続けそうですけど。

    兎に角、五連敗中の悪い空気は薄まった試合でしたね。次に期待です。

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    1. ベガルタン2015年5月12日 6:02

      sublow殿へ

      そうですか、貴殿もフラストが溜まりましたか・・・

      自分の隣、初老のジェントルマンは常に試合を「ガン見」
      応援コールや手拍子すらせず、10年以上のお付き合いで
      彼の肉声を聞いたのは数回しかありません

      その彼が、4失点目をした時、こう呟き、うなだれました
      「もうチョット、余韻を楽しませてくれても・・・」
      ちなみに、彼の声を聞いたのは2年ぶりです。

      確かに、自分も次に期待するけど、期待と失意は裏表。
      その期待感があるうちに、次の新潟戦の勝ちはマストです

      当初は不参戦でしたが、残留争いの天王山ともなれば
      行かざるを得ませんな

      可能ならば、悪い空気は薄まるだけでなく、払拭したいものです

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