2015年3月4日水曜日

ベガルタン総統閣下16 山サポにキレる!!

仙台市青葉区、森深き一本道をくぐり抜けると、第五帝国を復活させて世界制覇をもくろむカルト集団の本部がある。本部の扉を開けると、教会のような礼拝堂があり、そこにはヒットラーの銅像が鎮座されていた。優秀な頭脳集団を形成した第五帝国は、日本が誇る最先端医療技術iPS細胞を駆使し、ヒットラーのクローンを再生させることに成功。まずは、若者の信者を増やすべく、ベガルタ仙台のサポーターのふりをして、誰にも気どられる事無く、ベガサポを入隊させようと画策していたのだった。

この日、ベガルタン総統閣下はデスクワーク。年度末のこの時期、リストラ候補である総統閣下でさえ、数字の調整に忙しく、今期の目途が立ったと思えば、休む暇なく来期の数字を達成すべく、その方針状況を予算書へ書き込んでいた。対外的なカレンダーでは、土曜日は休みなのだが、3月に限って有休を申請しようものなら「えっ!?お前休むの?へぇ~~、余裕なんだね・・」と言われるは必定。そこにはパワハラとか、「有休は社員の権利です」といった正論は通用せず、会社にとって「3月に休みなし」は暗黙の掟なのだ。

しかし、どうしても開幕戦へ行きたい総統閣下は、何が何でも7日に休むべく、連日連夜の残業に精を出していた。そんな時、山形方面へ探索に出ていた部下が帰社。そして、その部下から驚愕の報告を受ける事となった。なんでも、昼飯のソバ屋で敵軍(山サポ)と隣合わせになり、そこで敵は強烈に自分たちをバカにしていたと言うのだ。

部下「閣下、敵軍(山サポ)は我が軍をバカにしております」
閣下「まあまあ、天童のソバ屋なんだから、言わせておけって・・」
部下「何て言っていたか?このビデオを見てください」
閣下「・・・・、仕事は終わりだ。全員、本部の会議室に集めろ!!」


板そばを注文した時点で、隣が山サポさんと言う事は何気に分かりました。そして、「何時に家を出るか?」「駐車場はどの辺に止めるか?」「牛タンは何処で喰うか?」みたいな話が聞こえて来たので、この人たちは開幕戦に来るんだな・・・と言う事も分かりました。この店で、山サポに出会うこと自体、そんなに珍しくは無いので、ベガルタンもノーリアクションを決め込んでいたのですが、しかしです、彼らの会話には不穏なワードがバンバン出てき始めると、次第にベガルタンの耳がダンボになってくる事を抑える事が出来なくなりました。

この山サポたちから時折聞こえてくる「油断さえ」とか「普通に考えればキツイ」とか「完封の可能性は・・」と言うワード。ベガサポ目線から考えれば当然「ははぁ~~ん、この人たち、結構冷静じゃん。劣勢を、厳しい戦いになる事を覚悟したうえでユアスタへ乗り込もうとしてるんだな・・・」と思うのは自然だよね?

ところがです、よくよくダンボ耳で聞いていると、どうやら違っていたのです。会話の一部を抜粋すると。
「油断さえしなければ仙台に
は勝てるよ」
「ホント、マジで相手を見下すのは止めて欲しいよな」
「こっちが完封するのは堅いから、後は何点獲るかだな」
「普通に考えれば、こんだけ主力が変わればキツイだろ?」
「こっちは、熟成がハンパねーからな」

彼ら曰く「どうやっても山形が勝ちますよ!!」的に、「油断」とか「キツイ」というワードを使っていたのです。これらの真意が明確に分かった時、ベガルタンは驚きました。それとともに「ダントツの最下位予想チームサポなのに、どうしてここまで強気なんだろうか???」と不思議に思いました。七味を取りながら「油断に気をつけるのはこっちですから!!」と何度も言いそうになったのを我慢して店を出るベガルタン。

車に戻っても「どうして彼らは・・・」の疑問が走馬灯のように頭をグルグル。そして出た答えが、「昨年の終盤のミラクル勢い、そのままの感性で、彼らは開幕を迎えようとしているんだな・・・。だから、負ける気がしない・・」でありました。


ここまで来て、我々の役割がハッキリしました。それは「勘違いしているであろう多くの山サポに、世間の厳しさをキッチリと教える」ということです。最悪なのは、逆に教えられて「ざまあみろってんだ!!」と言われることですが、その可能性は、ベガルタンがナンパに成功して、夜のベッドでハットトリックを達成するくらい激低だと言う事は言っておきます。

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