2015年3月31日火曜日

ベガルタン、経営戦略を考える

今朝の地元紙に興味深い記事が掲載されていた

宮城県はサッカーJ1仙台が2014年に県内に与えた経済効果は21億円で、統計を取り始めた06年以降で最低だったとの試算を発表した。ホームゲームの年間観客数が28万591人と、過去ワーストだったことなどが影響した。
 入場料、交通費、飲食費、グッズ購入などによる直接効果が前年比1億円減の13億円、直接効果から生じる各産業への波及効果は1億円減の8億円だった。
 観客数は残留争いを繰り広げたリーグ終盤に増やしたが、序盤に伸び悩んだため、1試合平均は過去3番目に低い水準。ホームゲーム数も、アジア・チャンピオンズリーグの3試合があった前年より1試合減り20試合だった。
 観客1人当たりの消費額(日帰り客)は4654円で前年比42円の増。
(以上、河北より転載)

何がショックって、リーマンショックいう、何百年に一回あるかないかの経済危機や、大震災という千年に一度あるかないかという未曾有の天変地異が起こった年よりも、昨年は、ほぼ全ての数字で過去ワーストだったことであります。だからこそ、声を大にして言います「アーノルドの呪いは、半端ねぇーーから!!」と。

手倉森が去り、否が応でもチーム変革の時期に差し掛かっていたベガルタは、シーズン中にもかかわらず、アーノルドを監督に招聘しました。翌年には長年社長を務めて来た中興の祖である白幡氏も、チームを去る事が(自身が決めた定年制の為)何気に分かっており、まさに2014年はチーム変革元年とも言えるシーズンです。アーノルドの戦術は、素人目に「同じ4バックだし、前線からのチャージが少なくなったけど、その分自陣でブロックを組み、相手の攻撃を弾き返す・・・そんな大きな変革じゃないから、メンバーも変わってないし、大崩れはしないんじゃないか・・・」みたいな感じに思っていたら、シーズンが開幕したら・・・地獄の一丁目に連れて行かれましたな。

特に、昨年は2連チャンで埼玉へ遠征したんだけど、そのいずれの試合も4失点で完敗、のみならず、ゲーム内容もフルボッコ!!もうね、帰りの高速では死にたくなるも死にきれず、結局、安達太良PAで「ショウガ焼き定食・ラーメン・フルーツポンチ・コーヒー」という“死にそうになるくらいのドカ喰い”をし、国見PAで“死にそうになるくらいゲロ”をしました。辛かったよ、ラーメンって、ゲロる時、大変なんだね。

さて、昨年のような結果と試合内容なら、入場者数がワーストになるのも納得します。そうなると相対的に「入場料、交通費、飲食費、グッズ購入などによる直接効果が前年比減」になるのも道理。問題は、それらの対応策です。チームは様々な戦略を試みており、その姿勢は評価してます。まだまだ結果は出てませんが、トライ&エラーを繰り返さないと、真の意味で解決策は見えません。

学割の1000円チケットも、エキサイティングシートの販売も、仙台市に転入してきた方々を招待する企画だって、手をこまねいて何もせず“座して死を待つ”よりも余程いいはずです。しかし、これらの戦略が起爆剤にならない(もしくは、なりにくい)ことは、ここ数年の経験で何気に分かってきました。厳密に言えば、起爆剤にはなるかもしれないんだけど、そこから導火線に火がつき、ドッカン!!ドッカン!!と爆発しないところが辛いんだよね。じゃあ、万策は尽きてしまったのでしょうか?

経済学を勉強してなくても、商品が売れるスピードが早いほど企業経営はラクになる事は分かります。これを、経営用語ではキャッシュコンバージョンサイクル(CCC)と呼びます。

話が脱線してしまうが、CCCと言われると、ベガルタンは浅香唯の、この曲を思い出さずにはいられません。大学の講義でも、先生が「このCCCによって・・・」と話せば、条件反射的に、ベガルタンは心の中でこの曲を口ずさんでいました。ゼミの高藤先生、本当にすみませんでした。

ここでは、知ったかぶりをしないで簡易的な説明に留めるものの、このキャッシュコンバージョンサイクルが長いほど企業が現金回収に時間がかかっていることを指し、少なければ現金回収に時間はかかっておらず、マイナスならば売る前に現金を得ていることになります。つまり、入場料収入がチーム運営の骨格である仙台にとっては、年チケの販売拡大はCCC的に考えれば、最良の戦略ということですな。だって、試合をする前に、金が入ってくるんだよ?こんな美味しい話は無いよね。


ということは、仙台の限りある人的・財務的な経営資源を、この「年チケ販売拡大作戦」に集中投資することこそ、最も効果的な経営戦略となりえる・・・と言う結論になるのです。別に1000円チケット販売戦略を否定はしません。そういった小規模な戦略を採りつつも、もっとも効果があり、かつ、最良の経営戦略に対して経営資源を集中するべき時に来ているとベガルタンは考えております。具体的な個別の戦略は、明日に続きます。

2015年3月30日月曜日

名古屋戦

えーと、負けちゃいましたな。このことによって「2軍相手に何やってんだ!!」とか「どうして交代枠を使い切んねーんだよ!!」といった感じでネガる人も居るようですが、ベガルタン的には「いいよ、いいよ、0-3から2-3まで行けたんだから、同じ負けでも“無意味でノー収穫”な試合ではなかったような気がする」というポジティブなスタンスであります。0-3でノックアウトされ、そのままゲーム終了を迎えるよりは、負けたものの、2点返えして終わった方が余程いいと思うのは、あまりにポジティブ過ぎるでしょうか?

天気もいいし、チョット暑いぐらいだろうけど、コンディションは文句なし。こりゃあ、楽しみだよ・・。と思っていたら3失点!!1点目でも2点目でもガクッ!!とは来ませんでしたが、3失点目を喰らった時は、流石にヒザから崩れ落ちました。

渡邊監督も試合後のコメントで
「アウェイゲームの入り方を、ウォーミングアップのときからどうしようかということを、実は先週の湘南戦から、スタッフとも話をしていました。アップからもう少し盛り上げることができるんじゃないか、なぜ入りが悪かったのか、おそらく入りが悪いのは直せると思うので、いろいろな要因があるとは思うのですけれども、それはまたしっかりこれから分析をしていこうと思います」と語っています。

素人目に見ても、スタートの入りは悪くなく、むしろ「おっ、なんか、ラインも高いし、若干だけど、柏戦よりも積極的な守備だ。こりゃあ、気合いが入ってるな・・・」と言う感じで見ていました。ところが、その気合いと言うか、積極性が、逆に作用してしまっちゃうところがサッカーの難しいところですな。やる気満々でラインを高めにしてたら、一発で裏を獲られて失点!!今度は裏を獲られないようにズルズル下がると、サイドを切り崩され、放り込まれて失点!!あちゃー、いきなり2失点だよ・・・と思っていたら、もう一点!!この負のサイクルに入っちゃうと、中々抜け出すのは大変なようです。

この試合に納得できないサポの意見を集約すると・・・
「怪我人多発による選手層の薄さを嘆きつつ、どうして監督は交代枠を使い切らないのか?」に集約されます。ベガルタンだって「なぜなんだろうか・・・」とは思いますけど、それは『監督の戦術だから』という視点に立てば、「まっ、色々考えたうえでの事だろうからな・・・」という結論に達する筈です。交代した選手が「活躍する可能性とミスを犯す可能性は50:50。だとしたら、後半の内容が著しく悪くない状況で、敢えて交代のカードを切る必要は無いんじゃないのか???」と考えることは自然かもしれませんな。

だからと言って、ベガルタンは「交代しなくてもいい派」と言う訳ではなく、どちらかと言えば「交代のカードを切って欲しい派」であります。しかし、その主眼は「変化を加えて勝って欲しい、チャレンジして欲しい」と言うよりも、「この選手が見たい、あの選手が見たい」という気持ちの方が強い気がしますな。

「茂木もいいけど、早めに杉浦も見たい」「リャンを一つ上にあげて、武井やキムのボランチを見てみたい」「疲れて来たウイルや野沢の変わりに、せっかくだから西村を見たい」「石川を休ませて二見を見たい」・・・。それこそサポーターとしては、新しい選手が見たいんだよね。しかし、監督は中々使わない・・・。何故か?それはきっと、「使わない」んじゃなくて、「現状では使いにくい」でしょうな。

ベガルタンの会社にも、新入社員が入ってきましたが、2週間程の研修を終えて配属された彼らに、いきなり「君には、大手取引先とのビッグプロジェクトを担当してもらいたい・・・」とは言いにくい、と言うか、言えないでしょ?有名大学で成績優秀、研修の内容も優れ、リーダーシップもある・・・もしくは某支店で成績優秀、仲間とのコミュニケーション能力もあり、将来の幹部候補。確かに、魅力的な新戦力かもしれませんが、20数年の社会人生活で、過去の実績や希望的観測によってのみ「登用」した事例で、上手く行った為しは一度もありません。「将来の幹部候補」が、=「現在の戦力」であった事例は極めてレアケースなのです。

きっとね、杉浦も西村も、そしてキムや多々良だって、良い選手だとは思うんだ。将来的には、きっと試合でバリバリ頑張って貰わないと困る選手なんだろうけど、=「その時期は今じゃない」から、監督も中々、試合では使いにくいんだと思っています。もしも杉浦の方が、圧倒的に茂木よりもスキルが優れていれば、間違いなくスタートから使われているはずです。しかし、監督は茂木を使っている・・・このことだけでも「現状は茂木の方がチームにフィットしている証左だ」とは言えますな。


とにかく、監督自身が「3年計画」を全うする為には、監督に欠けている「実績」を積み重ね、フロントやサポーターから「信頼」を得なければなりません。その信頼は=「結果」であります。だからこそ、それなりに上手く回っている現状のメンバーで「結果」を得たい。しかも、出来るだけ長い時間。早めに残留を決め、勝ち点50が見えてきたら、そこからは来期に向かってチーム力を充実できれば、今年は大成功。そう考えた時、監督の交代枠うんぬんも、おぼろげながら見えてくるような気がします。「使わない」のではなく、「今は使いにくい」・・・違いますかな?

2015年3月27日金曜日

明日は名古屋戦ですな

えー、イマイチ盛り上がりませんが、明日は名古屋戦です。ん~~試合前日の高揚感の変わりに、フランスで墜落した飛行機における「副操縦士のアレコレ」の方が気になって、気になって、しょうがないベガルタンであります。あの展開は卑怯と言うか、ダーティーと言うか、あんなんで何の罪も無い乗客が一瞬のうちに死んじゃうのは、だれがどう考えても理不尽すぎますな。あれじゃあ、ある意味、パイロットがテロリストみたいなもんです。

明日の事を名古屋サポの後輩に聞いたところ・・・
後輩
「カップ戦なんで、今まで出番が少なかった選手や、怪我で出遅れていた選手がメンバーへ入ると思われます。まあ、永井と川又が代表戦で居ないんで、ここまでの主力をメーンにしつつも、グスタボやダニルソンは出るでしょうし、小川も行けるかもしれませんね」
自分
「おまえ、それ、メッチャ強そうなんだけど・・・」
みたいな会話がありました。

逆に言うと、全然名古屋の試合は見てなかったけど「上記のメンバーって、スタートから出てないの?これにレドミとかが加わって、ノバコたちとの連係が良くなって、そんでもって代表組がハッスル・ハッスル!!しちゃったら、一体全体どうなるの?」という感想をベガルタンは持ちましたとさ。何となく強そうなんだけど、でも、やってみると、なんとかなりそうなチーム名古屋、ホント、不思議なチームです。

さて、名古屋がソコソコメンバーを代えてくると言う前提で考えれば、仙台も、連戦でコンディションがイマイチな選手を外しても、なんとか戦えそうな気がしますな。まっ、1週間あいているから、そんなに疲労感は無いだろうし、チームとしても「営業的には、出来ればカップ戦で連勝し、予選は突破したい・・」と普通に思うだろうし、監督としても前節のメンバーをメーンにして、スタメンを構成すると思って間違いは無いでしょう。監督は、名古屋戦、負けにくく戦うのか、それとも、単純に勝ちに行くのか、それなりに楽しみではあります。

普通ならば、練習見学に行かれた方々からの情報で「おいおい、ハモンとウイルのツートップだったぞ!!」とか「西村に杉浦が主力だった」みたいな情報が入るんだけど、この日の練習は紫山なので非公開。全くと言っていいほど、紅白戦などの情報が入って来ません。情報がオープンで、ブロガ―によって様々なコメントが出るのも検討するには大変だけど、逆に「何も無し」というのも困りもんですな。

いやね、明日がホームで「ハモンとウイルのツートップ」ってのが分かっていたら、なんとなく、試合へ行くのが楽しみじゃない?プロ野球の先発投手の公表じゃないんだけど、その選手を見たいから「行ってみようかな・・」って気にさせるくらいの情報提示は、あってしかるべしだと思うんだよね。そのような空気を、チョットでもチームが感じとってくれて、メディア関係の人たちだけでも最低限の情報をリークするのも、アリじゃないかと考えています。

あくまでもホーム試合限定でいいから「明日は、西村・奥埜の2トップに、茂木のサイド、そして藤村とミンテのボランチコンビを試すようです・・。さらに、大海と多々良のCBに、八と二見のSB、そしてGKは石川で行きます」って、もしもリークされたら、期待とは別の意味の「どうなんだろう・・大丈夫じゃないよな、普通・・・」という怖いもの見たさで、人が集まりそうな気もしますな。別にね、試合前の機密情報を教えて欲しい訳じゃないんです。ただ、明日の試合を見る上での「チョットしたスパイス」が知りたいだけなんだよ。例えば「西村をスタートから使います」って分かれば、おぉぉーーいい意味でも、悪い意味でもチャレンジャー!!となり、試合開始までドキドキ出来ます。この年になると、ドキドキしたいんだよね・・・。

ところが、明日の試合に関しては、殆どと言っていいほど情報が無いので、ドキドキ出来る要素がありません。カップ戦、まだ二戦目、対戦相手、アウエー、互いにメンバーを代えてくるかも・・・。これだけドキドキ出来る要素が少ないと、サポーターに「自ら火の玉になって・・」と求めるのは酷というものです。やはりここは、メディアなどを上手く使い、互いのサポーターの「興味をそそる」絶妙なスパイス(情報)を、適度に振りかけるしかありません。なんでもいいから、情報ください!!


明日はグランパス戦、ビート・名古屋!!

2015年3月23日月曜日

湘南戦

えーと、負けなくて良かったですな。この試合だけを見て「湘南に、こんだけ押されては・・・」とか「昇格チームに、ここまでやられるようじゃ・・」とか「この試合で、勝ち点1に満足するチームが・・」みたいに、ネガティブ系なシンキングを持たれる方が、決してマイノリティーじゃない事は分かっております。しかし、ベガルタン的には「今年は、勝ち点50を目標に“新たな土台”を築くシーズン。だからこそ、終盤戦にヒヤヒヤする展開は避ける為にも“負けにくく、泥臭くも守備的なサッカー”に徹し、確実に“勝ち点1”を積み重ねる戦略は、決して間違いではない」とマジ思っております。

ベガルタがチームとして新たなチャレンジした年は、手倉森体制のラストシーズンでした。この年、手倉森監督は「今まで築いてきた堅守速攻という土台の上に、これまで以上にポゼッション率を高め、サイド一辺倒ではなく、真ん中からでもボールを繋いで相手を崩し切るサッカーという“新たな土台”を増築し、平屋だった戦術を二階建てにしてチームとしての厚みを加える」事を模索しました。

簡単に言えば、今までの堅守の上に「将来的には川崎のような攻撃力」をオプションとして加えようと試みたのです。守備的なチームに、攻撃的なスパイスを加える・・・・。言葉にするのは簡単ですが、これが如何に困難なミッションかは、世界的なチームの歴史を見るまでもありません。その困難なミッションにチャレンジできたのは、手倉森体制が、ある意味“万全だったから”であります。チームとは複数年の契約を結び、選手たちからの信用を得つつ、サポーターたちからも信頼を得、さらには、何かとうるさいスポンサーからも一定の理解を得ていた状況だからこそ、手倉森は困難なミッションにチャレンジできたのです。

しかしながら、渡邊監督はと言えば、まだそこまでの信頼を得るには達しておらず、ここで無理に困難なミッションに挑んで連敗しようものなら、確実に「解任の風」が吹き荒れる事を、誰よりも渡邊監督自身が分かっているはずですな。彼は公的な場で“3年計画”を公言しています。つまり、最低でも3年は監督を続けるつもりです。だからこそ、最初から「タイトルを!!」という無理目な目標ではなく、「勝ち点50でトップ10」という、ある意味“地味目”な目標に留まっているのでしょう。

実際、今期のベガルタにとって「勝ち点50でトップ10」という目標は決して楽な物ではありません。しかし「タイトルを」に比べれば、そのハードルは低く、現実味のある目標とも言えます。まあね、勝ち点50が46くらいになっても、「なんだよ、公約違反じゃないか!!お前は民主党か?」と怒る人もそんなに居ないはずですな。そう考えると、毎試合の「勝ち点1」が、とても大切に思えてきます。勝ち点45くらいだったら、昨年と同じ勝利数(9、昨年は9回しか勝ってないんですな)に、プラス2勝と、終盤の失点で負けてしまった試合の中から、4~5試合を分けにすればギリギリ達成可能な数字です。

試合内容的に見れば、素人目にも「湘南の方が・・・」という思いはあります。「いいサッカー」という定義は人それぞれでしょうが、前半に限ってみれば「湘南の試合」だったように思います。しかしながら、そこで踏ん張り、0で抑え、後半の少ないチャンスに活路を見い出すのが、今年の仙台のはずです。ベガルタンだって、川崎のようにガンガン攻めて欲しいし、広島や浦和のようにバンバン、パスを回し崩して欲しいと願っているんだけど、ここは我慢。そう思いながら、堪える試合を観戦していました。

茂木を継続的に起用したり、西村をベンチへ入れたりする・・・。これがもし、入れ替え戦などのような「生か死か!!」という状況ならば、決して同じような起用は出来ないはずです。しかし、渡邊監督はやっている・・・。ということは、明らかに「将来(10年という長いスパンではなく、2~3年という短いスパン)に向けて、チームの土台を作り直していく過程の年にしようとしている」と思って間違いないようです。

高卒の選手を育てる・・・。これが如何に時間が掛かるかは、関口・菅井・富田らの成長を見守って来た人たちならば、何気に分かります。それぞれの成長過程では「あんな奴、要らね!!」とか「なんで使うんだ!!」みたいなバッシングという名の“肥やし”を、何年にもかかって浴びせられながらも、そこから、彼らは盛り返して現在の地位を築いてきたのです。富田や菅井だって、最初から「今の富田や菅井」ではありませんでした。だとしたら、ここはもうチョット我慢して、若手にチャンスを与えながらも、我慢強く勝ち点1を目指すことが、ベガルタの最良の戦略かもしれませんな。


アウエーの湘南戦は厳しい試合でした。しかし、負けませんでした。勝ち点1もゲットしました。もう、今のところ、これだけで十分だと、自分を納得させるベガルタンです。

2015年3月20日金曜日

一日でも早く、宿命とガチに向き合いたいものです

日曜日には湘南戦なんだけど、盛り上がりはイマイチですな。だって、今期のベガルタは今のところ平和ですから、無理やりに殺伐とした状況に身を置かずともよく、どちらかと言えば「嗚呼ー、今年のチームは、どんだけ成長すんだろう・・・」といった感じの成長戦略に重きをなしてればいいだけだから、精神的には昨年体験した「暗黒の開幕」よりも百倍くらい、身体に優しい序盤戦であります。平和って、いいですな。

次節の対戦相手である湘南は、前節で鹿島を撃破、勢いが出てきそうな雰囲気がプンプンであります。ぶっちゃけ「普通にやれば勝てるっしょ・・」とは思っていますが、だからといって「上から目線」で湘南を見下している訳ではなく、今期のベガルタの充実した序盤戦を踏まえれば、湘南の「縦に早いプレッシングサッカー」を、何気なく、いなしちゃうんじゃないかなぁ~~、と漠然に思っているだけです。

正直言って、湘南の選手は殆ど知りません。まっ、それは湘南サポから見た仙台の選手と同じでしょうな。だからこそ、最新の用心が必要となります。その理由は、今期の仙台は本当に「いい感じなのか?」という疑問に対し、ベガルタンは速攻で答える事が出来ないからです。「仙台の調子はいい」と「仙台の対戦相手はイマイチだった」という、相反するワードを否定する事が出来れば、今期の仙台の未来は明るくなる事は確実です。しかし、柏戦を除けば「対戦相手がイマイチだったかも・・・」という疑念は払しょくできず、残った柏戦でも「ドローだったけど、どっちが主導権を握っていたのか?」と問われれば、答えに窮する自分が居るのも事実であります。

勝利に対する欲求はありますが、今期の目標は「タイトル」ではなく「勝ち点50」なので、アウエーでの試合で我武者羅に攻め込んで、湘南お得意のショートカウンターからの失点を喰らう必要はありません。ここはダチョウ倶楽部よろしく、「ポゼッションは、どうぞ・どうぞ、いやいや、どうぞ・どうぞ」と、やんわり譲りつつも、チャンスがあったらカウンターで仕留める!!くらいの、モチベーション70%で挑んだ方が、良い結果が生まれそうな気もしますな。

何度も言うけど、これは決して「上から目線」の感覚ではなく、相手をリスペクトしたうえでの、仙台が得意とする戦い方を継続した方が良い結果が出そうと思っているだけです。つまり、湘南を「仙台の土俵(戦術)」に上げてしまった方が、より闘いやすいと言う訳ですな。圧倒的にボールを保持し、回して・回して・引っ掛けられて奪われ、そこから縦に早いカウンターを何度となく喰らう・・・。これが仙台にとっての「バッドシナリオ」である事は言うまでもありません。だとしたら、アウエーの試合で、どうやったら「勝ちやすいか?」ではなく「負けにくいか?」を考えた場合、仙台が取るべき選択肢は自ずと決まってくるはずです。

これがね、優勝を目指しているんなら話は違うんだよ。優勝する為には、ましてや、ある意味短期決戦となった今年のリーグ戦で、絶対にタイトルを獲ろうと頑張るのなら、アウエーだろうがなんだろうが、絶対に勝ち点3を狙うのはマストであります。だって、「あと15試合」しかないんだよ?そんなチームが後半の最後の最後に勝ちに行って、結果的にカウンターやセットプレーからの一発で涙する姿を、我々は何度となく見てきました。「勝ちしかない」という状況で攻め込み、結果的にカウンターを喰らう。これは、強いチームの宿命かも知れませんな。仙台も、いつの日か、そんな宿命を背負いたいものです。


日曜日はベルマーレ戦、ビート・湘南!!

2015年3月19日木曜日

横浜戦

まず、横浜戦での率直な感想。
1.知っているスタメン選手が、富澤と栗原しか居なかった
2.3thユニが、何気にアビスパ福岡チックだった
3.後半、斎藤が出てくるまでは、メッチャ練習試合チックだった
4.正直「横浜さん、勝つ気ないよね?」と言う感じだった
5.知らぬ間に、GKからボールを繋ぐスタイルになっていた
6.でも、勝ったからいいや

ぶっちゃけ言うけど、もしも横浜が、このメンバーで「勝ちに来ている」と考える人が居るのなら、その理由や根拠を「400字詰め原稿用紙2枚以内で書いて欲しい」と思っちゃうくらい、横浜はメンバーをシャッフルしてきました。しかしも、素人目に見たって「おいおい、これはないだろう・・・ヘタすりゃ、相当ナメてるか、捨てゲームにしか見えんぞ・・・」としか思えないくらい、横浜のスタメンは貧祖でしたな。いやね、こんな事を書けば横浜サポはムカツクでしょうけど、だけど、このスタメンを見れば「横浜は絶対に勝ちに来ている!!」とは、どうしても思えませんな。

前半だけを見れば、ゴールを奪われる雰囲気は皆無。ブラジルからの助っ人が『凄いらしい』という評価は聞いていましたが、来日して日も浅く、尚且つ、この日のメンバーで結果を出すのは困難だと感じていたので、それほどの脅威は感じませんでした。まっ、そういう仙台だって、ピリッ!!とした内容とも言えないんだけど、昨年だったら、こういう展開ともなれば、必ずと言っていい程「終盤に失点!!そしてドロー&敗戦」だったのが、「こんな展開でも、何とか耐えきって勝つことが出来るようになった」ということが、今年の違うところでしょう。くり返すけど、昨年だったら、絶対に後半、PK以外でも失点してるって。

とりあえず「0に抑えて勝ったんだからいいや」ということを前提にして、試合内容の何処にフォーカスすればいいのか?と問われれば、ベガルタンは迷いなく「六反、蜂須賀、武井、ウイルソンの出来・不出来と、フィット具合」と答えます。まあ、六反とウイルソンに関しては、多くの方がコメントをするでしょうから、ベガルタン的なフォーカスは「蜂須賀と武井は、結局、どうよ?」でしょうな。

蜂須賀に関して言えば、何本かは「可能性を感じるクロス」を供給していました。まっ、今期初スタメンなので、多くを望むのは酷。とりあえずは及第点だと思います。しかし「及第点」では、菅井という壁を乗り越える事など夢の又夢。

蜂須賀自身に、菅井のような「なんで、お前がそこに居るんだ攻撃!!」が無い以上、菅井を凌ぐディフェンス力を磨き、菅井には無い「ピンポイントクロスの供給」に磨きを掛け、菅井のような「一点突破型」のスキルを遥かに超える、「トータル的なSBとしてのスキルの平均値」を地道に蓄積し、監督やチームメイトに証明するしか、蜂須賀が菅井に代わってスタメンで出る事は無いでしょうな。個人的には、蜂須賀が実力で菅井を凌ぐ選手になった時、ベガルタのチーム力は1段階ぐらいアップすると思っています。

次に武井ですが、これは評価が困難でしょうな。なにせ、素人目に見たら「なんか、イマイチ、ボールを収まらないし、効果的なスルーパスも少なかったような気がする」と見えるのが一般的でしょうから。しかし、「富田・リャン」のコンビの時とは明らかに違うと分かるくらい、「中央バイタル付近への縦パスや、裏へのスルーパスの本数」が多いのも事実でした。ただ、結果的として綺麗に繋がってゴールに結びついた事例が無かったことが、素人目の評価を困難にしています。

試合後、監督や解説の平瀬は武井を評価しています。だけど、素人的には「あのプレーは凄かった!!」と言うのが無かったので、「何が良かったんだろう?」と言う感じに見えるのはしょうがありません。ただし、殆ど通りませんでしたが、ダメでもダメでも、武井はセンターへのスルーパス供給をトライし続けました。もうね、やる度にカットされるんだけど、それでもトライするのよ。最初のうちは「またかよ・・・」とネガティブになっていたんだけど、しだいに「富田・リャン、の組み合わせでは、ここまでトライしない。これって、通る・通らない、以前に、そこへパスを供給し続けることに意義があるのか?」と考えるようになりました。


事実、ウイルソンのゴールは、真ん中を責めつつ、結果的にはサイド裏への抜けだしでした。そのことと、武井のトライに何の因果関係も無い・・・とは誰も言えないはずです。もちろん、考え過ぎで「単なる結果オーライ」かもしれませんが、トライする本数が段違いなのも事実です。こういう、評価の難しい選手がブレークしたら、もうチョット、イケイケのチームになるような気がします。その為には、武井がリャンや富田や野沢らと、少なくとも対等な選手である必要があるでしょう。その事を証明するには、結果を出さねばなりません。不思議な選手かもしれませんが、武井にはもっと頑張って欲しいと願っています。

2015年3月18日水曜日

今日はマリノス戦ですな

えー、今さらながら柏戦を振り返ろうと思ったのですが、よくよく考えてみたら、今日は横浜戦なんですな。仕事の忙しさに埋没してて、すっかり忘れておりました。最近のナビスコ予選といえば、観客数は余裕でアンダー1万。盛り上がりはイマイチなんでしょうけど、ベガルタン的には意外と楽しみなんです。

だって、普段は中々見れないメンバーを吟味できるし、もちろん勝って欲しいとは思いつつも、勝てなくたって「まっ、ナビスコだし、新しい選手が見れたから、これはこれで、いいっしょ」って勝手に納得できるし、ウイルソンも復帰出来そうなので、とにかく、マッタリ見る事が出来るのがいいですな。

公的な今年の目標は「勝ち点50のトップ10だったらいいな・・」であります。ということは、ナビスコに挑む心境も「絶対、絶対に負けられない戦いがある!!」ではなく、「ここは試合に出られず、ストレスを感じていた選手を試しつつ、新たな可能性を探ろう・・・」ぐらいにフランクでしょうな。何度も言うけど「だからって、ホームで負けていい」という事じゃなく、試合で使える新たな可能性を追求するうえで、結果的に「プランBは厳しかった・・」と言う事が認識できれば、それはそれで「負け」てしまっても、ある意味「有意義」と言う事は可能ですな。

なんでも、今日の試合ではGKを含めて複数人のシャッフルがあるとか。こういうのって、妙にドキドキして楽しみなんだよね。最も、試合後「ドキドキ⇒ガックリ」になって、ションボリする事は多いんだけど、「勝ても負けても、固定メンバーで戦うしかない」という状況は、リーグ戦が進めば進むほどタイトになってくるので、どんどん、新たな可能性をチームとして追及して欲しいものです。そして、それが出来るのが「今年」なんです。だって、今年の目標は「タイトル」ではなく、勝ち点50なんですから。

我々が浦和サポなら、「過程<結果」で何の異論もありません。リーグトップのチーム予算、選手層、そして監督も4年目・・・。これだけの環境が用意されていて、結果を出せないということは、それはすなわち「チーム戦略や監督がダメダメ」という証左でしょう。しかしながら、仙台は違います。勝ち点50が、別に45になったとしても、残留をキープしつつ、来期に向けての土台がしっかりと出来れば、サポが不満を言う事も少ないでしょうな。

これが2年後、監督も「タイトルを」と語っている2年後ならば、ナビスコにも「全力投入、そしてタイトルを狙う」はマストです。だって、公約だから。しかし、今年は違うので、多少はマッタリと見れます。いつもはヒリヒリしながら見ているので、たまにはマッタリも見たくなるんだよね。


今日は横浜戦、ビート・マリノス!!

2015年3月10日火曜日

山形戦

開幕戦、勝てて良かったですな。数的不利になってからも、何気に負ける気はしなかったのですが、それでも「普通に考えれば、守って・守って・カウンターぐらいしか無いんだろうな・・・」とは考えていました。プロの試合で、数的なハンデが致命的である事ぐらいは知っているつもりで、尚且つ、対戦相手と「格段のレベル差」が無い以上、堪える時間が長くなることも学習済みです。だからこそ、ウイルソンの一発には「オシッコ・ジャー!!」状態になりましたな。

もしもこの日、競馬予想の神様である大川さん(故人)がユアスタで解説しており、ウイルソンに対するコメントを求められたら、間違いなく
「う~~ん、明らかに、絶好調時と比べると「太め残り」ですね。何でも彼は、年末に怪我をしてから、地元に戻って静養していたようで、静養中は大好きなコーラをガブ飲みしていたらしいんですよ。あと2~3キロ絞れれば、十分活躍できると思うんですけど、今回に関しては、ジョッキー(監督)の、乗り方しだいでしょうね」
とコメントしていたはずです。

レンタルで帰って来た奥埜、そして18歳の茂木、これらの選手には当然期待していました。しかし、ベガルタン的には「これらの選手に後塵を踏まされた、ウイルソン・杉浦・金園らの「こんちくしょー!!」の度合いはどうなのか?」の方に関心があったんだよね。昨年までなら、ウイルソンや金園(赤嶺)クラスのFWが居て、これらの選手のコンディションが70~80%だったなら、間違いなく彼らがスタメンだったはずです。しかし、監督のチョイスは奥埜と茂木。これらのことは「ウイルソンらのコンディションが7~8割ならば、若手を起用した方が期待値が高い」と監督が判断した証左でしょうな。

結果だけを見れば、茂木の出来に不満はあるのでしょうが、とりあえずここは我慢が肝要でしょう。ベガルタンは、初めて試合に出たリャンのコメントを今でも覚えています。それは「何もできなかった・・・」です。あの大卒ルーキーのリャンですら、初めてのプロの試合(しかもJ2)で、苦しんだのですから、茂木に対しても「ある程度の我慢」はマストであります。

もっとも、勝っている状況では「我慢は我慢じゃない・・・」んだけど、これが負け出すと、途端にサポの眼も厳しくなって「なんで、こんなガキを出すんだ!!」と、なりかねません。私たちサポーターは、常に「期待と不安のシーソー」に乗っている不安定な精神状況に陥っているので、どうしても「期待」の方に重心を置きたくなります。なので、チョットでも「不安感」で揺らめくと、途端に選手に対しての姿勢が厳しくなります。だからこそ、勝っているうちに茂木や奥埜には結果を出して欲しいと願っています。(同じように、ここで藤村が奮起しないようでは、彼の未来は暗いでしょうな)

2点目のシーン。もしもこの日、料理研究家の岸朝子が居て、コメントを求められたら
「たいへん、美味しゅうございました。最初のゴールがシャトーブリアンのステーキなら、2点目のゴールは、ピリッとエスニックなソースが掛かったドーバーソール。その絶妙なコンビネーションには脱帽を禁じ得ません。よくぞここまで、仕上げてくださったな・・・と言う感じてす」
となるでしょうな。

山岸が上がって行った時「おいおい、いくらなんでも、二匹目のドジョウは無いだろう・・・」って思いましたが、このシーンを見れただけでも、エンタ―テーメントとしての価値は上がりました。おそらくね、スタジアムの皆が「いくらなんでも無理でしょ・・」と思ったはずなんだよ。でも、山サポは期待するよね「ひょっとしたら、又奇跡が・・」って。その期待感だけでも、無いよりはあった方が全然良い訳で、結果的に失点したのは、山岸のせいではなく、菅井にボールを奪われたDFのせいですからな。


とにかく、開幕戦から内容を求めるのはナンセンス。結果が良かったので、全てよし、のベガルタンです。




2015年3月4日水曜日

ベガルタン総統閣下16 山サポにキレる!!

仙台市青葉区、森深き一本道をくぐり抜けると、第五帝国を復活させて世界制覇をもくろむカルト集団の本部がある。本部の扉を開けると、教会のような礼拝堂があり、そこにはヒットラーの銅像が鎮座されていた。優秀な頭脳集団を形成した第五帝国は、日本が誇る最先端医療技術iPS細胞を駆使し、ヒットラーのクローンを再生させることに成功。まずは、若者の信者を増やすべく、ベガルタ仙台のサポーターのふりをして、誰にも気どられる事無く、ベガサポを入隊させようと画策していたのだった。

この日、ベガルタン総統閣下はデスクワーク。年度末のこの時期、リストラ候補である総統閣下でさえ、数字の調整に忙しく、今期の目途が立ったと思えば、休む暇なく来期の数字を達成すべく、その方針状況を予算書へ書き込んでいた。対外的なカレンダーでは、土曜日は休みなのだが、3月に限って有休を申請しようものなら「えっ!?お前休むの?へぇ~~、余裕なんだね・・」と言われるは必定。そこにはパワハラとか、「有休は社員の権利です」といった正論は通用せず、会社にとって「3月に休みなし」は暗黙の掟なのだ。

しかし、どうしても開幕戦へ行きたい総統閣下は、何が何でも7日に休むべく、連日連夜の残業に精を出していた。そんな時、山形方面へ探索に出ていた部下が帰社。そして、その部下から驚愕の報告を受ける事となった。なんでも、昼飯のソバ屋で敵軍(山サポ)と隣合わせになり、そこで敵は強烈に自分たちをバカにしていたと言うのだ。

部下「閣下、敵軍(山サポ)は我が軍をバカにしております」
閣下「まあまあ、天童のソバ屋なんだから、言わせておけって・・」
部下「何て言っていたか?このビデオを見てください」
閣下「・・・・、仕事は終わりだ。全員、本部の会議室に集めろ!!」


板そばを注文した時点で、隣が山サポさんと言う事は何気に分かりました。そして、「何時に家を出るか?」「駐車場はどの辺に止めるか?」「牛タンは何処で喰うか?」みたいな話が聞こえて来たので、この人たちは開幕戦に来るんだな・・・と言う事も分かりました。この店で、山サポに出会うこと自体、そんなに珍しくは無いので、ベガルタンもノーリアクションを決め込んでいたのですが、しかしです、彼らの会話には不穏なワードがバンバン出てき始めると、次第にベガルタンの耳がダンボになってくる事を抑える事が出来なくなりました。

この山サポたちから時折聞こえてくる「油断さえ」とか「普通に考えればキツイ」とか「完封の可能性は・・」と言うワード。ベガサポ目線から考えれば当然「ははぁ~~ん、この人たち、結構冷静じゃん。劣勢を、厳しい戦いになる事を覚悟したうえでユアスタへ乗り込もうとしてるんだな・・・」と思うのは自然だよね?

ところがです、よくよくダンボ耳で聞いていると、どうやら違っていたのです。会話の一部を抜粋すると。
「油断さえしなければ仙台に
は勝てるよ」
「ホント、マジで相手を見下すのは止めて欲しいよな」
「こっちが完封するのは堅いから、後は何点獲るかだな」
「普通に考えれば、こんだけ主力が変わればキツイだろ?」
「こっちは、熟成がハンパねーからな」

彼ら曰く「どうやっても山形が勝ちますよ!!」的に、「油断」とか「キツイ」というワードを使っていたのです。これらの真意が明確に分かった時、ベガルタンは驚きました。それとともに「ダントツの最下位予想チームサポなのに、どうしてここまで強気なんだろうか???」と不思議に思いました。七味を取りながら「油断に気をつけるのはこっちですから!!」と何度も言いそうになったのを我慢して店を出るベガルタン。

車に戻っても「どうして彼らは・・・」の疑問が走馬灯のように頭をグルグル。そして出た答えが、「昨年の終盤のミラクル勢い、そのままの感性で、彼らは開幕を迎えようとしているんだな・・・。だから、負ける気がしない・・」でありました。


ここまで来て、我々の役割がハッキリしました。それは「勘違いしているであろう多くの山サポに、世間の厳しさをキッチリと教える」ということです。最悪なのは、逆に教えられて「ざまあみろってんだ!!」と言われることですが、その可能性は、ベガルタンがナンパに成功して、夜のベッドでハットトリックを達成するくらい激低だと言う事は言っておきます。

2015年3月3日火曜日

ベガルタン、脳内麻薬を満喫す!!

開幕戦が近づいて来ましたが、今現在、ベガルタンには特段の「高揚感」とか「緊張感」さらには、「絶対に勝つ!!」といった気概感など微塵もありません。だって、そんなに気合いを入れなくても、「普通にやれば、普通に勝つでしょ?だって相手は山形だもん・・」と、これまた普通に思っているからです。こんな事を山サポが目にすれば「この野郎、ようやく残留出来たヘナチョコチームのくせに・・・」と思うのでしょうが、この時期ぐらい、期待感満タンな心理状況じゃないと、1年間、もちませんから。

開幕を週末に控え、様々なメディアやサポーター各氏が「順位予想」と言う名の恒例行事に精を出しています。仙台の場合で言えば、概ね「チョット厳し目」の予想が連呼されておりまして、それらを見てのベガルタンの心境はと言えば「まっ、しょうがないかな・・・・」と言ったところです。

当然、低い順位を予想されれば「なんだよ、お前に仙台の何が分かるんだよ!!」とか「予算が少ないからってバカにすんなよ!!」とか「主力が退団したけど、何か?」と憤るんだけど、大学のゼミで習った知識を活用すれば「複雑な予測ほど、考え方はシンプルにすべきだ」という結論に達します。いわゆる「オッカムの剃刀」と言う奴ですな。

「オッカムの剃刀」は14世紀の哲学者・神学者オッカムが用いた哲学の論法で、「より複雑な説明と、より簡潔な説明があった場合、後者を採用すべきだ」というものです。「単純な説明が常に真実である」ということではなく、経験的に、「単純な論理の方が正しいことが多い」といっているのです。

つまり、順位予想で「この選手層が・・」「この戦術が・・」「指揮官の戦略が・・」とか「連係が・・」みたいなことで予想を組みたてて公表するよりも、あのチームは「お金がある」「お金が無い」といったシンプルな物の方が、より相手に伝わりやすいということですな。

ベガサポからすれば、現状は「ハモンは、どんだけブレークするんだろう・・」とか「奥埜は太田よりも、やるよ、絶対」とか「茂木のスキルは間違いない」とか「大海をサブに出来る事自体、DFの選手層が厚くなったんだよな」みたいな感じで、頭の中は「脳内麻薬」が満タン状態。当然のように、これっぽっちの不安もなく、頭にあるのは「山形をボコボコにして、柏を圧倒し、そんでもって湘南も倒す」といった、「脳内、お花畑満開バージョン」であります。

そんな時に「仙台は降格」という順位予想がされれば、誰だって面白くはありません。しかし、予算規模や、「選手層の実績総和」といった「数字」で予測されると、その数字がシンプルで正しければ正しい程、納得してしまいます。仙台の場合で言えば「ハモン・奥埜・茂木」などの期待感満タンな選手たちが、ある意味J1では無実績なので、上記で述べた「選手層の実績総和」には加えられないのが痛いところですな。

チームの目標は「勝ち点50」です。つまり、1stステージ17試合で、あくまでも平均では25点をゲットすれば合格となります。となると、昨年のように開幕から全然勝てない・・・とか、5連敗などのような事態が頻繁に起こらなければ「何とかなるような気がする・・」と思うのは無茶な事でしょうか?ベガルタンは全く無茶とは思っておらず、だからこそ脳内麻薬状態を楽しめている訳であります。


この「脳内麻薬」の威力は強烈で、一度でも体験すると、国分町の場末のテナント買える違法ハーブや、高級住宅地の路地裏で買える「ドラッグ」そして「白い粉」なんて、「鼻くそ」みたいなものです (やったことないけど) 。可能ならば、それらの後遺症で苦しんでいる人達に、この素晴らしい魅力でもって更生して欲しいとすら思っています。その素晴らしい魅力を維持する為にも、私たちに出来る事は「常にユアスタへ参戦する」ことですな。