2014年4月22日火曜日

スポーツ紙の記事に想う

相変わらず厳しいシーズンが続いておりますが、ベガルタの上昇トレンドの期間を「5年」と仮定するのなら、そろそろ“停滞トレンド⇒下降トレンド”へと移行してもおかしくはなく、ぶっちゃけ「そろそろ厳しい冬が来るのかな・・・」と考えるのは極めて自然です。ちなみに、仮定とした5年という期間は、偶然にも為替の“円高⇒円安”トレンドと全く同じです。円安の場合は、安倍政権の金融政策によって誘導され、ベガルタの下降トレンドはアーノルド政権によって誘導されました。もっとも、全ての責任を彼一人に被せるのはフェアとは言えず、メディアの中には「この機会を利用して、チームを抜本的に改革すべきだ」という主張も見受けられるようになりました。今回は、これらの記事について、ベガルタの率直な感想を述べます。

横浜戦で悲願の「今期初勝利」を飾った翌日のスポニチに、こんな記事が掲載されていました。

「今季、チームは元オーストラリア代表監督のアーノルド氏を指揮官に迎え、細かくパスをつないでボール保持率を上げるサッカーを目指した。しかし、結果が出ず9日に解任、渡辺ヘッドを昇格させた。戦術を昨季の「堅守&カウンター攻撃主体」のサッカーに戻したとたんに、6試合で2得点13失点のチームが2―0で快勝。新監督は「ここが我々のスタート。この成果を出し続けたい」と振り返り、赤嶺も「気持ちいいゴールでした。気持ちがみんな入っていた」と胸を張った。
 しかし本当に喜んでいいのか。仙台は昨季までJ1の4年間で14、4、2、13位。ワンランク上を目指しJ1優勝やACLで結果を残すため、「堅守&カウンター攻撃主体」のサッカーを変えようとしたのではなかったのか。6年間指揮した手倉森監督の退任は転換のいい機会だったが、選手がほぼ同じ顔ぶれではそれをやり抜くのは難しい。チームは見事にまとまった。ただ、長い目で見た改革は先送りとなった」と掲載されました。

まず「細かくパスをつないでボール保持率を上げるサッカーを目指した」とあります。ただし大まかに言うと、これは昨年からの継続方針であり、特別にアーノルド政権になってからの変革とは思えません。問題なのは、昨年もキャンプからチャレンジし、今年も微妙にチャレンジしてきた「ボールを保持するサッカー」に、現在の選手層では上手く対応出来ないことですな。結果的に、昨年の終盤には「ポゼッションサッカーは一時封印」を手倉森監督が宣言し、今年、それに沿った戦略で戦おうとしていたアーノルド政権も結果的に崩壊しました。じゃあ、どうすればいいのでしょうか?この答えは後術します。

更に記事では「しかし本当に喜んでいいのか。J1優勝やACLで結果を残すため、「堅守&カウンター攻撃主体」のサッカーを変えようとしたのではなかったのか?」とチーム方針に疑問を呈しています。そして結果として「手倉森⇒アーノルドへの政権交代は良い機会」だったのに、その機会を生かせず「選手がほぼ同じ顔ぶれではそれをやり抜くのは難しい。チームは見事にまとまった。ただ、長い目で見た改革は先送りとなった」と結論付けています。

ここで問題なのは「先送り」という言葉の意味合いです。この記事では「先送り」=「改革の失敗!!負のイメージ」というニュアンスが何気に漂って来ています。しかし、ここで大事なのは「改革成功への時間軸」でしょう。つまり、2年間トライして、「監督も解任して結果が出なかった=改革は失敗、先送り」ではなく、もう少し長いスパンで改革を見届ける姿勢が必要だとベガルタンは考えています。

世界的にも「守備的なチーム⇒攻撃的なチーム」への移行は、長い歳月と困難が伴います。ましてや、現状のベガルタの戦力では、その歳月と苦難の道程は推して知るべきです。だからこそベガルタンは「監督は解任され、チャレンジにも結果的に成功しなかったけど、これは決して失敗ではない。ここで諦め、ポゼッションサッカーから完全撤退するのなら、これらのチャレンジは失敗だったけど、諦めていない以上、失敗ではない」と考えています。これらのトライには、最低でも5~6年のスパンは必要でしょう。だとしたら、今年は「階段の踊り場」的な停滞時期だけであり、失敗か否かの判断は、それこそ、もう少し先送りするべきではないでしょうか?

今年中々勝てず、監督も途中で解任、その後の成績も試合内容も厳しい現状では、その原因を探すことはメディアの役割でもあります。しかし、スポニチの記者の「J1優勝やACLで結果を残すため、「堅守&カウンター攻撃主体」のサッカーを変えようとしたのではなかったのか?選手がほぼ同じ顔ぶれではそれをやり抜くのは難しい。ただ、長い目で見た改革は先送りとなった」という記事に賛同する事は出来ません。ベガルタンは、チーム改革に本腰を入れた場合“10年は掛かるんだろうな・・・”と思っていました。そして、今年以降は我慢のシーズンが来る・・と腹を据えています。だからこそ現状は「長い目で見た改革と言う苦しみの渦の中」という認識です。決して先送りではなく、次に来るべきビクトリーシーズンの為に通過せねばならない「改革と言う苦しみの渦の中」。ベガルタンはこう考えています。

最悪、降格となっても、腹を据えて永久に応援して行くと決めていれば、降格自体も長いサポーター人生を楽しむ上でのスパイスとなるかもしれません。しかし、そうならない為、チームは懸命に頑張っているのですから、私たちも結果を過度に心配するのではなく、一試合・一試合、ひたすら応援する姿勢が大事なのではないでしょうか?負けてブーイングするもよし、勝ってオーラを歌うもよし。とにかく、ベガルタのサポーターになった以上、喜怒哀楽の感情はセットで付いて来ます。今年の場合は怒りと哀しみが多いシーズンとなっていますが、それも又よし・・・・、そう思いませんか?

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