2013年7月19日金曜日

奥埜の育成型期限付き移籍を考える


奥埜が、V・ファーレン長崎(J2)へ育成型期限付き移籍することが決定したそうな。まあね、仙台に居ても試合に出れないんであれば、そして奥埜のように「将来は仙台の柱石を担って欲しい・・・」という希望を持っている選手であれば、現状の起用法(奥埜の場合は起用機会すら無いが・・)では「成長の為に経験を積む」事すら叶わない。その対策としてチームや奥埜が出した答えこそ「育成型期限付き移籍」だったのでしょうな。

いくら仙台や奥埜の方で「経験を積ませたい・・・成長したい・・・」と思っていても、その想いをウイン・ウインの関係で受け止めてくれる相手が居なければ、どうしようもありません。しかし幸いにして、奥埜を引き受けてくれるチームが現れました、それが長崎です。仙台からすれば「大変ありがたい・・」ということになるかもしれない「このレンタル移籍」ですが、仙台のみが利益を得られる商取引など存在しない以上、受け手である長崎にも当然のようにメリットがあるはずです。

長崎の現在の順位はプレイオフ県内の3位、ガンバや神戸には敵わないものの、新規参入チームと言う事を鑑みれば「大躍進」という表記をすることに躊躇など必要ありません。マジで、頑張っていますな。この大躍進で、チームは戦略の変更を余儀なくされたのです。長崎の社長は、昇格時のインタビューで「安定的な経営にもっていく。5年くらいをめどにJ1に昇格できれば」と決意を語っており、その行程に沿って「J1ライセンスの取得」も考えていました。

現在、長崎が持っているライセンスは「J2限定」なので、このままシーズンが終了してしまうと、2位なっても昇格出来ず、さらにはプレーオフにも出場できません。当然チームは「J2長崎が来季の昇格を見据え、J1ライセンスの申請を済ませた」ことをメディアに対してリリース。それによると「長崎は5月にJリーグの視察、ヒアリングを受け、申請に向けて解消すべき点などを含めて助言を受けていた。申請期限の30日を前に、申請書類を郵送した。長崎は日本フットボールリーグ(JFL)から今季J2に初昇格し、ここまで10勝6分け5敗の勝ち点36で3位。プレーオフ進出圏内にいる。現在はJ2ライセンスを所持するが、J1昇格とプレーオフ出場には、J1ライセンス取得が条件になる」とのことです。

この時点で、長崎はチームとして「今年昇格を狙っている」ということを公言しました。最初は「5年で・・・・」という行程を描いていたのですが、その行程が「ひょっとすると4年も短縮されるかもしれない・・・」という嬉しい誤算の中、チームはひたむきに頑張ってます。そんなチームに、シーズン途中から奥埜が移籍する・・・・。だとしたら、仙台からすれば「奥埜に経験を積ませたい・・・」という思惑が大きいこのレンタルも、長崎からすれば絶対に違うはずです。

仙台も以前は、かなりの頻度で夏場に選手を獲得しました。その全ての目的が「成績向上の為の助っ人」です。残留の為、昇格の為・・・その理由はチームが置かれている時々の状況によって変わってきますが、シーズン途中での獲得理由は「その選手の成長の為」と言う事など、ただの一度もありませんでした。ということは、奥埜を獲得した長崎の目的も自ずと見えてきます。長崎は、奥埜を助っ人になる可能性があると見込んで獲得したのです。つまり、入れ替え戦の時で言えば、ナジソンのような役割を彼に期待しているのでしょう。奥埜とナジソン・・・格は全く違いますが、借り手が彼らに抱く期待感に相違はありません。シーズン途中での移籍って、する選手にも、受け手であるチームやサポーターにも、非常に重たいモノなんですな。

私たちは高校の時、授業でアダム・スミスの資本論を勉強しました。それをJリーグに置き換えるとこうなります。

「市場経済において、各チームが自己の利益を追求すれば、結果としてリーグ全体において適切な資源配分が達成される。各チームが個人のみの利益を追求することは一見、リーグ全体にとっては何の利益も生み出さないように見えるが、各チームが個別の利益を追求することによって、社会全体の利益となる望ましい状況が「神の見えざる手」によって達成される。それによって需要と供給は自然に調節されるものだ」(資本論が正しいのなら、浦和が資金力に物を言わせて他チームの主力を引きぬくのも、ある意味リーグ全体の利益となるはずだよね)

奥埜をレンタルしたことで、仙台にはレンタル料が入り、彼には経験を積ませることが出来ます。その対価と同じくらいのメリット(利益)を、長崎とすれば奥埜に求める事でしょう。そのハードルは、我々が考える以上に高いものであるはずです。奥埜には、そのハードルを飛び越えて欲しいものですな。その結果として、彼が仙台へ戻るのもよし、請われて長崎に留まるのもよし。Jリーグが健全な市場経済下で運営されてあるのなら、全ては「神の見えざる手」によって自然に調整されるのです・・・。頑張れ、奥埜!!

2013年7月18日木曜日

ベガルタン総統閣下、シリーズ3 広島戦

仙台市青葉区、森深き一本道をくぐり抜けると、第五帝国を復活させて世界制覇をもくろむカルト集団の本部がある。本部の扉を開けると、教会のような礼拝堂があり、そこにはヒットラーの銅像が鎮座されていた。優秀な頭脳集団を形成した第五帝国は、日本が誇る最先端医療技術iPS細胞を駆使し、ヒットラーのクローンを再生させることに成功。まずは、若者の信者を増やすべく、ベガルタ仙台のサポーターのふりをして、誰にも気どられる事無く、ベガサポを入隊させようと画策していた。

ベガルタン総統閣下は2週間の海外出張を終え、ようやく仙台に戻ってきた。出張中でもベガルタの事は気がかりだったが、海外ではネットを使わない限り、ベガルタの話題に触れることは無く、チームや仲間を信じて仕事に集中していた。連戦前、手倉森監督は「チームの原点、失点しないサッカーで勝ち点を積み上げたい・・・出来れば12点(4連勝)・・・いや、それが無理でもホームでは全て勝ちたい」と語っており、ベガルタン総統閣下は、その言葉を信じて仙台を後にしたのだった。

総統閣下の帰還を前にして、本部では「どのように、この4連戦の結果を報告しようか?」と連日会議が開かれていたが、結局は妙案は出ず、いつものように、素直に真実のみを報告する事になった。たとえ、逆鱗に触れようとも・・・・。

ベガルタン総統閣下が、ついに本部へ帰還した。出迎える部下たちは、整然と並び「ハイール、ベガルタン!!」を連呼。その圧倒的な音量から、この4連戦の良い結果を想像せざるを得ないベガルタン総統閣下であったのだが・・・・



最初に総統シリーズをアップした時「年に一回ぐらいなら、キレてもいいだろ・・」って軽い気持ちでアップしたんだけど、まさか、前半戦で3回もアップするなんて・・・そしてシリーズ化されるなんて・・・開幕当初は夢にも思いませんでした。人生って、厳しいよね。

2013年7月12日金曜日

ベガルタン、男に惚れる!!

明日の磐田戦を前にして、ベガルタンは心身ともにリフレッシュすべく、食後は仙台近郊の日帰り温泉でリラックス。連戦で疲れるのは選手ばかりではなく、サポーターも結構疲れます。特に、今年の試合はストレスが溜まる試合が多いので、それで連戦となれば、ストレスの許容量は簡単にオーバーしてしまう。その疲れを癒すのなら、やっぱ温泉がベストですな。しかも、こ
こは500円でマッタリ出来るから、それなりに満足できるし、個人的にはお気に入りです。


何がいいのか?と問われれば、速攻で「湯ったりじゃなく、マッタリなとこ」と答えるだろう
価格、清潔感は合格点、これでシャンプーの質を、もうワンランク上げれば無敵だ
身体も洗い、気持ち良く湯船に浸かっていると、目の前に屈強な青年が現れた。惚れ惚れしちゃう引き締まった体を見て「大学の体育会系かな・・、それにしても、いい体だ・・・羨ましいよなぁ~~」と思って顔を見たら、なっ、なんと、そこに居たのは○大だった!!別に裸の付き合いをしたい訳じゃないけど、あの体のラインは、40代の中年からすれば羨望の的ですな。そんな身体を見て、ベガルタンは「俺、そっち系の人じゃないけど、広○になら抱かれてもいいし、子供を産んでもいい・・・」と思いましたとさ。バカですな。

同じ仙台に住んでいるので、ベガルタ選手とは結構な頻度で出会います。しかし、プライベートで会っても、決して声を掛けるようなことはせず、基本的にはスル―なのがベガサポとしてのエチケットであると思っています。ヘベ○○とイオンで会ってもスル―、鎌○や奥○とパチ屋で会ってもスル―、松○とアウトレットで会ってもスル―、菅○と焼肉屋で会ってもスル―、リャ○とモールで会ってもスル―、太○とサウナで会ってもスル―・・・。本当なら、試合に勝った直後に会えば「キン!!ナイスゴールだったぞ!!」と抱きつきたいところなんだけど、そんなことをしたら変態だと思われるので自重するのが大変です。そんなベガルタンですが、過去に一度だけ、シルビとマルコスにスーパー銭湯で会った時は、思わず「うぉ!!!マジかよ、くぅ~~シルビぃーーー、アイム・ユア・ファン!!ユア・サポーター!!OK!?」といって握手を求めてしまいました、しかも、衝動的に。今思えば、マルコスを無視した形になった事が反省点ですな。

今現在、仙台は8位。数字だけを見ると、初のACLに苦しんだ事を踏まえれば「まずまず・・・」とも思うんだけど、多くのサポーターは現在の順位も試合内容も不満のようですな。ほんの3年前くらいには「とにかく、まずは残留」というワードをチームもサポーターも共有していたはずなんだけど、ここ3年の歳月で、サポーターが求める成績の基準値はスーパーインフレ並みに高騰してしまいました。「残留⇒タイトル」だよ?そんなサポーターからすれば「やっとこさの8位、しかも、試合内容はイマイチ・・・」という状況では、きっと満足など出来ないのでしょう。しかし、ベガルタの現状の試合内容で「絶対に優勝が狙える」と、考えることに違和感を持つことは比較的ノーマルとも言えます。

個人的に、磐田戦は「勝てなければタイトルという目標を下げてもいい」とさえ思っています。首位大宮との勝ち点差は15点、そして残り試合は19。追いつきたいと思っても、もうギリギリです。これが20点差くらいになれば、嫌がうえでも諦めざるを得ません。でも、やっぱ諦めたくは無いよね?その為にも、磐田戦には勝たねばなりません。本気で「タイトルを・・・」と、これからもメディアの前で言う為にも、仙台は勝たねばなりません。

明日は磐田戦、ビート・ジュビロ!!

2013年7月11日木曜日

大分戦



「勝てて良かった・・・」と率直には言えないくらい、グダグタだった試合内容ではありますが、それでも結果を残す事によって寝苦しい夜を耐える事が出来ています。これで勝ててなければ、この寝苦しい夜を過ごす為にアルコールの力がマストアイテムになっていた事は確実です。夏場の連戦で九州のアウエー、ここから導き出されるベガルタの方程式はと言えば誰だって「苦しい試合内容」となります。最近勝てなくなって来たことで、「やっぱベガルタは夏場に弱い」というワードが急上昇しつつありましたが、この勝利によって、このワードへのアクセスランキングも多少は抑えられるはずです。それにしても、勝ったからいいとはいえ、後半の試合内容はグダグダでしたな。



決勝ゴールをあげた菅井は試合後「今日は0に抑えて1点差で勝つという狙いもあったし、あまり前に出ないリスクマネジメントをしながらの戦いだった」と語っています。ここからも、今日の試合は「リターンよりもリスクを考慮したエコサッカー」だったことが分かります。現在のチーム状況、夏場の連戦、九州のアウエー・・・これらのワードが重なった時、監督が執るべき戦術の選択肢の数は、決して多くはないはずです。確かに、見ていてもフラストレーションが溜まる試合でした。しかし、大量得点が期待できる状況でないのなら、そしてどうしても結果が欲しいのなら、たとえフラストレーションが溜まる試合内容になる確率が高くなろうとも、「1-0」で勝つ試合へと誘導するしかなかったのでしょうな。

正直言って、後半の試合内容にドキドキ・ワクワクした場面を思い出す事は出来ません。何となく、真ん中や後ろでボールを回して、苦しくなったらロングフィードのパスミスでボールは相手へ・・・の繰り返しといった感じですな。前半ならば、蜂のパスミスから相手FWが林と1対1になり・・・とか、もちろん菅井のゴールとか、それなりに印象に残るシーンがあるんだけど、後半はと言えば、えーと、えーと、何かありましたか?

角田は試合後「今日のゲームに関しては、現実的なサッカーをやっていこうとチームで話していた。ロングボールが多くなってしまったが、最近は勝っていなかったので勝つサッカーはできたと思う。正直、決定的なチャンスはあのゴールの場面くらいで、運もあったと思う」と語っています。ベガルタン的に気になったのは「現実的なサッカーを・・・」と敢えて強調したところです。この試合を「現実的なサッカー」とするのであれば、今まで苦しんでいた試合内容は「非現実的なサッカー」、もしくは、「あまり現実的でないサッカー」ということになります。もしも、ベガルタンが杉下右京ならば、「細かいところが気になるのが僕の悪い癖」と言うのでしょうが、ベガルタの現実的なサッカーは、観ているサポーターも、やっている選手たちも、結構しんどいサッカーのようです。

勝った・・・と言う事象以外、この大分戦から得た物は無かったような気がします。遅め遅めの選手交代に関しては、次の試合の出場メンバーを考慮して・・と言った感じでポジティブに考えているし(中原や柳沢が両方ベンチにも居ない事を偶然と考えるか、それとも必然と考えるかは個人の自由だ)、夏場の2連戦は同じメンバーで戦う事は出来ても、3連戦、4連戦も同じメンバーで戦う事など不可能に近い事は分かっているつもりなので、その意味で磐田戦のメンバー構成が非常に楽しみです。もしも、この試合と同じメンバーだったら・・・いやいや、そんな事は絶対にないはずなので、余計に磐田戦が楽しみになってきたベガルタンです。

2013年7月8日月曜日

湘南戦に想う

えーと、勝てなかったですな。ベガルタンを含めて多くのサポは勝つことを願っていたのでしょうが、願い先の受付嬢である織姫は年いちデートの準備中・・・そうなれば「そんなことにかまっている暇なんか無いわよ!!」と無視されるのも自然の流れなんでしょうな。もっとも、この日は平塚で七夕まつりの真っ最中とか、おそらく織姫は「仙台サポからも湘南サポからも、短冊には「勝たせてください」という願いのオンパレード、これじゃあ、どうしようもないわね・・」という感じで、やむを得なくドローにしてしまった・・・・」と考えることで、七夕決戦を風流に振り返る事が出来ると言うものです。



何が悪いのか?と問われれば、「チャンスが無かった訳ではないので、結局は、決められるか否か。まっ、決定力だな」と、その答えは至ってシンプル。守備的には無失点なのでマズマズだったんだろうし、鎌田⇒角田へのチェンジで「後方からのフィード&攻撃力」の偏差値が15点アップ!!角田をCBで使うオプションは、攻撃力を増したい時に使えるようにしとけば、何気にベガルタの武器になりそうな気がします。

仙台の場合、相手がブロックを築いて引かれた時に苦しむ傾向がある・・・という事項は、ある意味Jリーグ各チームの共通認識となりつつあります。湘南も、そして、引き分けでも良い状況とはいえ川崎の「無理しないで中を固め、どっかで引っ掛けてカウンターを決められれば・・・(ケンゴ)」と語っているところからも、下手にハイプレス合戦につき合うのではなく、ある程度ボールを持たせながらチャンスを待っていた方が、結果的にゴールを決められる機会は増える・・・という暗黙の了解が確立されつつある今日この頃です。横パス⇒横パス⇒バックパス・横パス⇒縦パス⇒バックパス・そんでもって横パス⇒横パス⇒パスカットでカウンターを受ける・・・みたいな光景は、ある意味「お約束」になって来たところがベガサポとすれば辛いところですな。

決定力が無いのは百歩譲って「しょうがない」としても、今の仙台は相手が自陣に引いてブロックを引いてきた時のアイデアは乏しいものがあります。湘南戦で言えば、武藤のスラシや赤嶺・ウイルソンのポストプレーから何度かチャンスは作りましたが、全体的な試合内容と言えば、ハーフタイム時や試合終了時における「サポーターからのブーイング」に集約されています。このような試合をしていると、「ここからベガルタの本領が発揮しやすい「堅守速攻・ハイプレス作戦」に戻せよ、俺は勝ち試合が見たいんだよ!!」と考える人も出てくるとは思うけど、そうすれば結果が出るかどうかは極めて喧(かまびす)しいところでしょうな。

仙台は、ドン引きカウンター作戦で残留しました。堅守速攻に磨きをかけることで4位となりました。ハイプレスにチャレンジする事で2位となりました。しかし、その2位となったハイプレス作戦も、リーグ終盤には相手チームから研究され、結果的には尻すぼみ展開となったのを忘れてはなりません。仙台が対策を練るのと同じくらい、仙台が強くなったと認められれば認められるほど、相手チームも仙台対策をして来るようになったのです。仙台はチームとして2位となりましたが、そうなった瞬間から相手チームからマークされるようになってしまい、対策を練られるようになりました。まさに、現在のチーム状況はこれですな。そうなると我々は気づきます「チーム対チームで試合が動かなくなると、結果的に頼れるのは個の力なんだな・・・」と。

もちろん、そうなってもチーム力を向上させることでカバーする事は可能です。しかし、その場合だって、相手チームも練習している訳ですから、相手チームを上回る練習量が必要になってきます。連戦が続けば、練習によってカバーすることは厳しくなるので、そうなった時に改めて我々は「個の力」の必要性を感じざるを得ないのです。ベガルタン的には「夏場に仙台が苦しむのは、チーム力が疲弊して苦しむのは、結果的に「個の力」が乏しいからではないのか?」と思っていますが、この考えが正しいかどうかは、今年の夏場を過ぎれば分かります。出来れば、間違っていて欲しいですな。

横浜もセレッソも大分や磐田に勝てませんでした。下位チームも必死なんだよね。なので、勝てなかった事よりも、負けなかった事をポジティブに考えるのがベガルタン流です。でも、流石に湘南⇒大分⇒磐田⇒広島で1つも勝てなかったら、総統閣下がキレる事はしょうがありません。キレないよう、大分戦は必勝ですな。

2013年7月5日金曜日

明日は湘南戦ですな

明日は待ちに待っていたリーグ戦の対湘南なんだけど、「絶対に負けらんねーーー!!」といった高揚感や、「いつ勝つの?今でしょ!!」といった期待感などは微塵もありません。何故でしょうか?

もちろん、ユアスタには行きますよ、応援しますよ。しかし、昨年の終盤戦のような「早く明日の試合になんねーかなぁ~~、待ちきれないよ」みたいなワクワク感は無く、しいて言うのなら夜の夫婦生活のような「ねぇ、あなたぁ~~、最近ご無沙汰よ、ねぇねぇ、ねぇえったらぁ~~。んっ、そっ、そうだな・・・」みたいな義務感しかありません。ここ数年、ベガルタンは毎試合「ワクワク感」に満たされる週末を過ごしてきました。何とか残留を決めた最終戦、大震災後の川崎戦、優勝を掛けて戦った終盤戦の緊張感、その全てがベガルタンの脳内麻薬を活性化させるには十分の内容でした。例え「ドン引きのカウンターサッカーのくせに・・・」と揶揄されようとも、ユアスタには弱者が強者に挑むスピリットが満タンであり、その満タンに早く浸かりたい・・・という思いで週末の試合が待ちどおしかったものです。

しかし、4位となって、2位となって、ベガルタがJ1におけるカテゴリーは大きく変わってしまいました。シーズン前の順位予想では、当たり前のように降格候補カテゴリーが多数派だったチームが、今年に限っては概ね「優勝争いは厳しくても、その次を狙うカテゴリー(6~10位)には入ってくる」という意見が多数を占めるようになったのです。つまり、昇格してからは完全なる弱者だったチームが、弱者からステップアップして強者を目指す身分となり、メディアなどによる「仙台対湘南戦の予想・評価」などが目に入ってくると、絶対に勝てる相手など無いって分かっていても「ふむふむ、そうか、相手は湘南だし、ホームユアスタだし、負けは許されないな・・・」という気になるのを止められなくなります。

自分としては、昇格した頃の気持ちで応援していると思っているから「驕りや油断・そして慢心」などはしてないと思っているんだけど、スポーツ紙の評価やtoto予想における仙台支持率、さらには地元メディアによる強引とも思えるプッシュ!!をされれば、気がつかないうちに「湘南だから勝つよね、大分には勝って貰わないと困るよね」という油断が、深層心理の中で芽生えていることに気づかないのです。

仙台は決して強者ではない・・・ベガサポならば誰だって思っていることなのに、ここ2年の実績によって、メディアもサポーターも「謙虚さ」を失い始め、「湘南ぐらいには勝てよ」とか「大分に負けたらお終いだよ」みたいな辛辣な書き込みをネット上で見受けられるようになりました。この事自体を良い事だとは思いませんが、ベガルタン的には「弱者が強者へと変化する際には必ず起こる化学反応なんだよな・・・」と思う事で、このようなコメントは無視するようにしています。東京やガンバのような強者がJ2へと降格している現状を知るサポーターなら、仙台の地位などは砂上の楼閣と同意語だからね。

もちろん、化学反応は必ず成功して「弱者⇒強者」になる訳ではなく、「弱者強者の一歩手前降格して敗者再び弱者」となる場合だって結構な頻度であります。「弱者強者」への道のりは、快適な片道切符ではなく、ある一定の期間しか通用しない「青春の18切符」なのです。そこで上手く成長できたチームのみが、サポーターのみが、『強者』というカテゴリーへと転移出来ます。そして、ベガルタが変異できるかどうかは、今後の試合結果しだいです。明日の湘南戦は、その意味でも勝たねばならない試合であり、再び「ワクワク感」を取り戻せるか否かの大切な試合と思っているベガルタンです。マジで、勝ちたいですな。

明日は湘南戦、ビート湘南!!

2013年7月4日木曜日

川崎戦の2試合での率直な感想


シーズン開幕からの序盤は「初のACLでリーグ戦とダブルブッキングのタイトな戦いなのに、メンバーが揃わないんではなぁ~~」という感じで試合を見守っておりました。その意味では「4勝5分4敗」という数字は「満足とは言えないけど、最低限の結果は残したような気はする・・・」という感想も、あながち的外れとは言えないんでしょうな。もちろん、最低限の結果というのは「残留へフォーカス」したものではなく、「ギリでトップ集団に喰らいつける可能性にフォーカス」したものです。2、3位の浦和や横浜との勝ち点差は「10」、残り試合数を考えれば、決して捉えられない勝ち点差ではありませんが、安易に希望を持てる勝ち点差でもありません。何気に、3位よりも降格圏との勝ち点差の方が近いって、気持ちがいいもんではないよね。

そんな訳だったから、ベガルタンはリーグ戦中断明け後のナビスコ2戦を楽しみにしていました。しかも相手は川崎だったので、「そんなに無茶苦茶、戦力差やスキル差があるとは思えないので、今のベガルタの実力を試すのは格好の相手だよな・・」とさえ思っていました。しかし、結果と言えば・・・





この時は「松下のゴールは絶対に生きてくる」と信じてました・・・




松下のゴールが無駄になった事よりも、試合全体がノッキングしていましたな。全然スムーズじゃない・・・・出そうで出ない便秘のような試合だからこそ、ハーフタイムのブーイングなのでしょう

今年も去年からの継続で「前線からの守備の徹底」は同じなんだろうけど、試合全体を見ててのイメージとすれば「今年は去年よりも守備は緩めの分、ボールは持ててる・・・」って感じです。監督はシーズン前「昨年までの土台を元に、より攻撃的に行きたい」と語っており、その意味では「まっ、結果は別にして、そんな感じに戦っているよな」との思いはあります。「中央や後ろでばっかりボールを回しやがって・・」という批判はあるでしょうが、数年前までは「その中央や後ろでさえボールが回せなかった、持てなかった」という事実に、チームとしての成長が見て取れます。問題は「内容」と「結果」のバランスですな。


考え方としては、
1.内容と結果が伴う(最高)(^O^)/
2.内容はイマイチだけど結果は出てる(まずまず)(*^_^*)
3.内容はソコソコだけど結果が出ない(チョット厳しい)(―_―)
4.内容も結果も駄目ダメ君(最悪)<`ヘ´>

という考え方があると思うんだけど、現状の仙台はと言えば「3と4の中間」ぐらいですかな。もちろん、こんな状況ともなれば「前のように堅守でカウンターサッカーに戻せよ!!」と思われる方も居るようですが、それが最善の選択かどうかは慎重に考えねばなりません。

2戦目でいえば、試合開始早々にリードした試合展開から「せっかく先制したんだから、あとはドン引きカウンターでいいだろうが!!」という考え方もあるとは思います。この試合、目先の勝利のみに固執するのであれば、先制後はドン引きカウンターもありだったはずです。実際、監督は試合後のコメントで・・・

「1-0で準決勝に進出できる状況を整えてゲームに入れたところに対して、その時間をいかに長くするのかができませんでした。そのところが、このゲームをまた難しくさせてしまいました。守ってカウンターでというところで、フロンターレをリードしている状況で入れたものの早めに同点ゴールを許してしまった」と語っており、監督としても「後は守って・守ってカウンターだよね」という認識は持っていたようです。

しかし、今年のチームはキャンプから一貫して「タイトルを獲る為には、ボールを保持してより攻撃的に・・」へ、チーム戦術をシフトしており、チョット攻めっ気を出して「2点目を狙っちゃおうかなぁ~~」という攻撃的に行く選択をした瞬間に、同点のカウンターを喰らっちゃった訳ですな。古今東西、守備的なチームから脱皮して「攻撃的なチーム」へと進化させるのは非常に困難なミッションです。仙台の場合で言えば、現状維持の戦術とメンバーでは「伸びしろ」が無いと見て、今期は戦術を徐々に進化させてきました。ここで、もう一度原点である「堅守速攻」へ立ち戻ることを「勇気、名誉ある撤退」と考えるか、それとも「ここまで耐えたんだから、滅げずに「貫徹、失敗を恐れないチャレンジ」を続けるかは議論が分かれるところでしょう。

ここで大切なのは、チームの目標をサポーターと一緒に共有できているか?だと思っています。最後までタイトルに固執するのであれば、最も堅実であるドン引きカウンターサッカーへと後戻りするのも悪くありません。結果が全てならば、尚更です。しかし、「今年はタイトルではなく、これからは来年度にも軸足を置いてリーグを戦いたい」となれば、そして、その戦略をサポーターやスポンサーとも共有できるのであれば、現在の歩みを継続するのもありなんでしょうな。

社長は昨年「うちのような資金力のチームが、毎年優勝争いする事は難しい」と語っています。そしてチームは昨年、優勝争いをしました。だとしたら、今年は踊り場でもいいんじゃあ・・・と思うのは、サポーターとして失格なのでしょうか?その答えは、一人一人のサポーターの心の中にしかありませんが、今の仙台に「毎年優勝を争える力は無い」という性悪説(現実)に立てば、あながち間違いではありません。残留⇒4位⇒2位と来たら、もう「今年はトップ10ぐらいでいいよ」と行かない事は分かっています。しかし、毎年優勝を争える力など無いと分かっているのであれば、どこかのシーズンでは「再度ネジを巻き直す」時間は絶対に必要となります。

今年は、これからどんなシーズンを目指すのがベストなんでしょうか?皆様のご意見を募集しております。

2013年7月1日月曜日

ベガルタン総統閣下シリーズ、シリーズ2

今日のコラムは、5/28にアップした
総統閣下シリーズ
の続きです。合わせてお読み頂ければ幸いです。

総統閣下、川崎戦で再びキレる!!

川崎戦がある6月30日、日曜日ではあるが、ベガルタン総統閣下は株主総会のヘルプという仕事の残務で東京に出張。仕事をそつなく終わらせ、最終の新幹線で帰り、秘密基地へ帰宅するや否や、部下たちから川崎戦の状況報告を受けるのだった。


彼のポケットから、ガスター10とイブの錠剤が無くなる日は来るのだろうか?

何が悪いのか?を素人が指摘するのは難しいのだが、何気に行き詰っている様な気がします。堅守速攻だけ、サイドからのクロスだけ、では「チームとしての伸びしろ」が無い事は明白なので、今年からは「よりポゼッション」に力を入れて、中央からも相手を崩せるようなサッカーを目指すのは自然の流れなのでしょう。しかし、その流れの意識を強く持ち過ぎれば持ち過ぎるほど、いわゆる「ドン詰まり」のサッカーになってしまっています。これがバルサのように「パス&ゴー」がスムーズにいけば、やっている選手も、そして応援しているサポーターにもストレスは無いのでしょうが、中々上手くいかないので、ストレスは溜まる一方です。ただ、チームも我々も、このストレスを克服しなければ、タイトルを獲ると言うステージには立てない事は分かっているので、ここはひたすら我慢するしかないのでしょうな。