2013年3月29日金曜日

いずれ必ずやって来るであろう、チームの再構築(リストラ)について考える


現在の主力である彼らが、そのままのメンバーで5年後も仙台で活躍できているか?と問われれば、誰もが答えに窮するはずだ。もちろん、可能性が無い訳ではないが、スタメンの平均年齢が32~3のチームに、リーグ・カップ戦・ACLなど全ての公式戦で大躍進できる・・・と言った明るい未来が待っていると考えられるベガサポは絶対にマイノリティーでしょうな。今日は、今現在苦しんでいる清水の事例を“他山の石”にしない為、今のうちから論理武装しておこうと思います。

“ヤングエスパルス”・・・・。このフレーズを初めて聞いたのは1年前くらいだが、最も強くベガルタンの心に響いたのは昨年のヤマザキナビスコカップ決勝戦の時だった。決勝のスタメン平均年齢が23歳という本当に若いチームで、マリノスサポの後輩からは「この平均年齢は絶対に“おっさんマリノス”への嫌みです」とまで言われる始末。この時のエスパルスは、“アダルトベガルタ”のサポからすると、その若さにはジェラシーさえ感じてしまう程の勢いがありました。いつの時代も“ヤング(若さ) ”とは、やっかみの対象であり、永遠の憧れ。だからこそ“ヤングエスパルス”という響きには嫉妬さえ感じたものです。

ゴトビ監督に率いられた“ヤングエスパルス”そのカップ戦は惜しくも準優勝し、リーグ戦は後半失速したものの、その戦い方は一貫して「若手」を起用し続け、誰の目にも「今年は来年の為の布石だよな」と思わせるには十分。シーズン開幕前に、ゴトビ監督は集まった約300人のサポーターの前で「昨年までの2年間でチームの土台をつくることができた。3年目の今年はタイトルを獲ります」とあいさつ。まさに意気揚々であります。そんな訳なので、他サポであっても、そして清水サポであっても、“ヤングエスパルス”の前途には明るい未来しか映りませんでした。しかし、今年は開幕から内容・結果、共に苦しみ始め、チームの歯車が大きく狂おうとしています。

リーグ戦では2分け1敗、カップ戦では1分け1敗。シーズン開幕間もないので、そんなに焦る事は無いと思うのだが、負けた試合が“いずれも5失点”というところに厳しさを感じられるし、分けた試合でも内容がイマイチ・・・。ついに、静岡ダービーでボコボコにされるに至って、監督解任を求めるサポーターにバスを囲まれる不祥事に発展!!大きな不満が爆発しました。この辺のいきさつをスポニチから抜粋すると・・・・

「長期的なビジョンを考えている余裕はない。今季公式戦5試合で未勝利。ゴトビ監督も危機感を抱いている。23日のダービー大敗後は厳しいヤジを受け、翌日以降の練習でもサポーターから敗因の説明を求められた。出口の見えない状況に「磐田戦の敗戦は若手を起用した私の責任。人々が何を求めているのか分かった。次は試合に勝つことだけを考えたい」。若手育成の方針を捨て、目先の勝利にこだわることを決断した」と掲載されております。さらに・・・

「この日の練習でも、“脱若手”の姿勢が表れていた。ゲーム形式の主力組は、フィールドプレーヤーの平均年齢25・4歳。磐田戦のスタメンより2・4歳も上がった。同戦でフル出場したMF石毛秀樹(18)やMFイ・ミンス(21)は控えチームでプレー。さらに、磐田戦に先発したDF犬飼智也(19)、MF内田健太(23)は控え組にさえ入らなかった。ゴトビ監督は「J1で今年初めてプレーする選手や、本当の意味でプロ1年目の選手は重圧の中で戦うのは難しい」と指摘。勝ち点3を義務とする30日の広島戦は、経験のある選手を優先的に起用する考えだ」と書かれており、そして・・・・

「ゴトビ監督はダービーの敗戦を自身の責任と認め、「次はいつ、若い選手にチャンスを与えるかは聞かないでほしい」と語った。“脱若手”への急速な方針転換は、ミスした若手への責任転嫁にも見える。将来性豊かな選手が失敗を恐れて萎縮する前に、今季初白星をつかみたい」となっております。

この記事を読んで最も気になったのが「磐田戦の敗戦は若手を起用した私の責任」の部分です。つまり、若手だから負けてしまった・・・若手じゃなければこんなことにはならなかった・・・という事であり、ある種の責任転換とも取れますな。監督就任も3年目のゴトビ監督、サポーターの前で「昨年までの2年間でチームの土台をつくることができた」と自信満々に語ったゴトビ監督なのに、自身の信念に基づいて起用した選手たちが不甲斐ないプレーをし、メディアやサポーターから叱責を受けた時、その理由の一つに「選手が若かったから」と言ってしまう感覚にはついて行けませんな。

清水が不調な理由も、何年計画でチームを作っているかも分かりませんが、意図的にベテラン選手を外し、確信的に“ヤングエスパルス”を作り出そうとしていた事は明らかです。本来ならば、例えチームの成績が悪く解雇されそうになっても、「自信の信念を貫いて3年計画で作り上げて来たチームや選手を信じるべきではないのか?」とベガルタンは思うのですが、ゴトビ監督の考えは「次はいつ、若い選手にチャンスを与えるかは聞かないでほしい」といった、ハッキリとした路線の変更でした。ただ、それでも何気に仙台よりも若いと言うところに、若干のジェラシーは感じますな。

仙台も、いつかは主力選手がそろって退団する時期は来ます。我々と共にJ2時代から戦ってきた選手たちが、揃ってチームを去り、嫌がうえでもメンバーをシャッフルする時期がやって来るだろうし、ひょっとしたら監督も代わるかも知れません。その時、チームとしてブレ無いために、フロントやサポーターは何を考え、そして、どのように行動すればいいのか・・・。その複雑で難解な疑問に対して、正確な答えを用意できる人などは居ないでしょうが、この清水の事例は間違いなく“何らかのヒント”になる事は確実です。このヒント、無駄にしたくは無いですな。

明日はセレッソ戦、ビートセレッソ!!

2013年3月27日水曜日

ロアッソ君、襲撃に想う

えーと、代表戦は負けちゃったらしいですな。いやね、ベガルタンも見るつもりでいて、それなりの用意と言うか段取りはしていたんだけど、BSで9時頃から見始めて、君が代斉唱の辺りで夢の国へと旅立っていたようです。正直、試合後に渋谷のスクランブル交差点で騒ぎ出す若者ほど気合いが入っていた訳ではありませんが、負けてしまった事よりも「遠藤でも大事な試合の大切な局面でPKを外す事もあるんだ・・・人間なんだな」と言う事を分かった事がショックであります。



予選で、どうしてここまで熱くなるのかは分からないが、それだけ普段の生活では抑えつけられているのかもしれませんな。それと、11時からのキックオフで、9時からの放送開始は反則である事を再認識したベガルタンです。

最近、ベガルタン的に最もショックだった映像と言うか、事象と言えば・・・

「G大阪がサポーターの暴挙を謝罪…熊本戦でマスコットにいたずら」ですな。報道によれば、「ガンバ大阪は22日、20日に行われたロアッソ熊本戦(2-2)で、一部のサポーターが熊本のマスコットのロアッソくんに対して卑劣な行為をしたことが判明した、と発表した。クラブは事実関係を確認した上で謝罪。現在は行為を行った人物の特定を進めているとしている。この問題はインターネット上でも話題となっており、ロアッソくんに対して着ぐるみ脱がす行為や、ロアッソくんの運転する自転車の後ろに乗って暴走するなどのいたずら行為が目撃されていた」ということであります。


ん~~、もしも、本当にもしも、ユアスタでベガッタ君が襲撃されているところをベガルタンが目撃し、ガンバサポの連中が、ベガッタ君の着ぐるみをニヤケながら剥がそうとしているのを目撃したら、普段はジョン・レノンのイマジンを歌いながら「戦争反対!!」を唱えている自分でさえ、「何にしてんだ、この野郎ぉぉぉーーーー!!!!!」と言いながらガンバサポに襲いかかる事は確実であります。まっ、それ以前に、意外とベガッタ君は「兵(つわもの)」という評判があるので、自分でやっつけちゃうかもしれませんがね。

きっと、ガンバサポは冗談とかノリのつもりでやっているとは思うんだけど、ん~~~、本当にこんな事をやる人間が居る・・・と言う事が新鮮な驚きです。実は、知人の親戚の職業が「ユルキャラの着ぐるみ」の人が居て、知人が、その親戚に「ガンバサポが相手チームのマスコットを襲撃したみたいなんだ」という話をしたところ、その親戚は激高してこう言ったらしいです。

「なっ、何て言う事を・・・ユルキャラだからって、抵抗しないと思って・・・これでは抵抗できない陰湿なイジメと同じ構造じゃないか・・・。こうなったら、全国のユルキャラを総動員して、大阪のスタジアムに乗り込んでやる!!」きっと、他人事じゃないんでしょうな。

この話をランチの時に聞いた時「ガンバにだってマスコットは居るだろうから、その時、ガンバのマスコットの立場はどうなるんだろうか・・・それとも、全国から集まったユルキャラにボコボコにされてしまうのだろうか?それにしても、ユルキャラ同士では全国的なネットワークがあるのか・・・あるとしたら、ツイッターやスカイプなどで、こんな会話でもしてるんだろうか・・・




ベガッタ君「おいおい、聞いたか?ロアッソ君が襲わられたらしいぞ」


しかお君 「えっ、マジ?」





湯友(ゆうと)」君 「うーーー許せない!!」


東京ドロンパ君 「まあまあ、そんなに熱くならないでさー」



ガンバボーイ君 「・・・・・」



ドーレ君 「このままでいいのか?皆で大阪へ乗り込むべきだ」



ベガルタンは、この話を聞いた時、ここまで妄想が膨らみました。まっ、バカですな。


2013年3月25日月曜日

ベガルタン、柏戦で絆を確認す!!3

そして、柏戦当日。私と佑香さんは清次先輩の聖地であるS北エリアへ。何気ない世間話をしながら試合を待つ。何でも、佑香さんは4月から仙台を離れ東京の看護学校へ行くらしく、仙台を離れる前にユアスタへ行ってベガルタを応援したかったらしい。

佑香「父も母も、結局はJ1で活躍するベガルタを応援できませんでした。その意味で、私は幸せ者ですね」

自分「ん~~、でも、その両親の後ろ姿を見られたから、今、佑香さんがここに居る・・・と考えれば、お父さんも、お母さんも、決して不幸せとは思ってないと思うよ。ただ、お母さんは天国へ着いてるとは思うけど、お父さんは、ひょっとしたらまだ着いてないかもね・・・」

佑香「えっ、父の方が着いてないんですか・・・お母さんは生きている時も死んでからも、待ってばかりなんですね」

そんでもって選手の入場。この日の仙台は肌寒く、座って観戦しながら薄着での応援は厳し目。しかし、佑香さんは選手入場が始まるとコートを脱ぎ棄て、気合いモードで応援態勢に入った。

自分「おおー、佑香さん気合い入ってるねー。初ユアスタ応援とは思えないよ」
佑香「はい、父と母、その想いの分も背負っての応援ですから」
自分「んっ??、そのダブダブのベガTシャツって、ひょっとしたら・・・」

佑香「はい、父のです。そして、このタオルマフラーは母のお気に入りです。正直いうと、このTシャツの左胸に書かれている唯一のサインが誰の物なのかは分かりませんが、かなり古い選手のサインかもしれませんね。ベガルタンさんなら、誰のか分かるかもしれませんね?」

その言葉を聞いた瞬間、ベガルタンは自身の瞳から涙が零れ落ちてくるのを止める事が出来ませんでした。そのサインは、清次先輩と初めて一緒に練習見学へ行った時、選手の出待ちしをして貰った「ヒサトのサイン」だったのです。そんなTシャツを見たら、生前の清次先輩と交わした、こんな会話が瞬時にフラッシュバックしました。

清次先輩 「俺、選手のサインはヒサトだけでいいわ。俺がベガサポとなったのはヒサトのおかげだから、このベガTシャツにはヒサトのサインだけでいい」
自分「それはいいんですけど、そのTシャツを俺に買わせなくてもいいじゃないですか?」
清次先輩「いやいや、買って貰った方が有難みが出るんだ。何となく、このTシャツを着ていると、俺・ヒサト・そしてお前の3人が絆で結ばれてるような気がしてな・・・」
自分「それ、勝手な妄想ですから・・・」

急に号泣し始めた中年に驚く佑香さん。

佑香「あれ、どうされました?」
自分「そのサイン、広島へ移籍したヒサトという選手の物だよ。清次先輩が大好きだった・・」
佑香「その人なら知ってます。確か、昨年の得点王だったですよね」
自分「うん、そうだよ」
佑香「私、東京へ行っても、このTシャツを来て仙台を応援します。ホントは、新しいのを買えばいいんでしょうけど・・」
自分「いや、ボロボロになって着れなくなるまで、そのTシャツで応援して下さい。清次先輩も、きっと喜びますよ」
佑香「はい、そうかー・・このサイン、ヒサトのサインなんだ・・・」

年々、清次先輩への記憶と絆が薄れていく事を止める事は出来ないのかもしれません。しかし、このTシャツで佑香さんが応援するたびに、以前にもまして「絆」の大切さを思い知ることが出来ます。清次先輩へ買ってやった時「何で後輩の俺が、出さなきゃなんねーンだよ・・・」と思ったものですが、今はこう思えます「先に天国へと旅立つ先輩への餞別だったんだな」と。試合の勝ち負けに一喜一憂する時よりも、ベガルタンはこんな時に「嗚呼―ベガサポとなって良かった・・」と思わずにはいられません。

2013年3月23日土曜日

ベガルタン、柏戦で再び絆を確認す!! 2

前回のブログから、1年後に起こった出来事を綴ったのが今回の書き込みです。あれから、もう三年も経つんですな。大震災が起こって、正直、清次先輩の事を思い出す事も少なくなりましたが、そんな時、ベガルタンに絆の大切さを思い出す出来事が起こりました。今回の出来事の導火線になった書き込み、それが3年前の、このブログです。

2/18 恵美さん、清次先輩の元へ旅立つ!!

世の中の不条理さには慣れていたつもりだったが、さすがに今回の出来事には凹みました。昨年に「松坂が投げる剛速球のような本格的なベガ系ブログは諦め、気楽な感じの筆休め系ブログを目指します」と宣言していらい、一貫して脱力感溢れるコラムを書き綴ってきましたが、今日のコラムだけはシリアスな物にならざるを得ません。そして今日のブログは、昨年、ベガルタの昇格シーンを見ることなく天国へ旅立った清次先輩と、7日前に清次先輩の後を追いかけるように、この世を去った恵美さんに捧げます。
清次先輩はベガサポで、そしてベガルタの素晴らしさを教えたのは自分でした。生前「お前には色んなことを教えたが、唯一教わったのはベガルタだよな」と感謝していたようですが、先輩はベガルタの昇格シーンを見ることなくこの世を去りました。その葬式で受付などの手伝いをした時から、私と恵美さんとのベガサポ生活が始まります。

それまでは「単なる先輩の奥さん」に過ぎませんでしたが、全ての葬儀予定が終わった直後に「清次が見れなかった昇格は私が見ます。清次の分まで、わたしもベガルタを応援したいので、ユアスタへご面倒でも付き合ってください」と言われ、私も号泣しながら「分かりました・先輩が見れなかった昇格シーンが見れるよう、一緒に応援していきましょう」と固く握手。それ以来、年上の恵美さんは私のことを「先輩」と呼ぶようになりました。そして一緒に戦った昨年は、何回か一緒にアウエーへ行き、共に声援を送り続けたのです。リーグ戦も終盤になり、ベガルタの昇格が見えてきたアウエー水戸戦、当然のように恵美さんを観戦に誘うと、弱々しい声で「ごめん、子供の容態が良くないの。一人にさせられないから今回は行けないわ、私と清次の分まで応援してきて」と、無念そうに断ってきた。残念だったが「そうですか、大事な一戦だけど子供さんが病気ならしょうがないですね。恵美さんの分まで応援してきます」と言って、私は電話を切った。

めでたく昇格が決まり、今度はリーグ優勝をかけたホームのセレッソ戦。私は当然のように恵美さんを誘うと「ごめん、子供が病気で入院しちゃったの。流石に置いては行けないでしょ?病院のテレビで応援してるから、私の分まで声援を送ってね」という返事。「えっ、お子さんが入院しちゃったんですか?早く言って下さいよ。どこの病院ですか?お見舞いに行きます」と切り返すと、「ううん、たいした病気じゃないの、ほら、入院中の無様な格好を見られるのが恥ずかしい年頃だから、ねっ、治ったら大好きなケーキでも買ってきてもらうから。そんなことより、勝つように頑張って応援しなさいよ」という返事。確かに中2の女の子といえば思春期の真っ只中、そう言われればそうだよな・・・と納得し、私は清次先輩と恵美さんの分まで応援を頑張りました。

そんなこんなでホーム最終戦、お子さんの様態が気になり恵美さんへ電話。

自分「もしもし、優勝がかかった最終戦ですが、お子様のご様態はどうですか?一緒に行きたいのですが・・・」

恵美さん「ごめん、良くなったり、悪くなったりの繰り返しなの。今回も無理そうだわ。私たちの分まで応援してよね」

自分「あっ、そうなんですか・・しょうがないとはいえ残念です。せめて最終戦くらいは、優勝が決まるであろうシーンは恵美さんと見たかったので、声をかけさせていただきました。一緒に行きたかったです、マジで」

恵美さん「私も行きたいな~~、でも無理、ごめんね」

試合後、何とか優勝が決まり、恵美さんに報告。恵美さんも喜んでおり、来年のJ1観戦は一緒に行動することを約束して歳が暮れました。リーグ戦の最中は連絡を取っていたのですが、リーグが終われば接点は無く、何事も無かったように年も明け、そして7日の早朝に一本の電話が鳴りました。相手は高校時代のキャプテン、そしてその内容は・・・・

自分「おい、なんだよ、朝っぱらから・・・」
キャプテン「・・・・」
自分「おいおい、何なんだよ???」
キャプテン「清次先輩の奥さんが昨日亡くなったから・・・」
自分「えっ!?恵美さんが?お子さんじゃなくて、恵美さんが亡くなったのか?」
キャプテン「そうだ、恵美さんだ。告別式等が決まれば、また連絡する」


私には「子供が入院した」と言っていましたが、本当は恵美さん本人が入院していたのを知ったのは告別式のときでした。そうなのです、私は恵美さんが治療を受けていたのに、無理やり仙スタへ誘っていたのです。そんな私に気を遣わせまいと、恵美さんはお子さんが入院していることにし、決してご自身が病気の素振りを見せることなく私に対して気丈に振舞っていたのです。なんということでしょうか・・・夫婦揃って、J1での試合を見ることなくこの世を去るなんて・・。こんな不条理がこの世にあること自体納得できません。今思えば「私も行きたいぁ~~、でも無理、ごめんね」という意味は、ひょっとしたら「私も生きたいなぁ~~、でも無理、ごめんね」だったのでしょうか。そんなことを知らずに、最終戦での優勝が決まった直後に「ほら、だから来たほうがいいって言ったじゃないですか?2時間ぐらい病室を空けていても大丈夫だから、一緒に行きましょうよ、じゃないと、後悔しますよ。優勝シーンをライブで見ないと、清次先輩にも報告できないじゃないですか!!もー馬鹿だなぁ~~」と挑発するかのような電話をしましたが、あの時、恵美さんの心境はどうだったのか?と考えれば考えるほど慙愧に堪えません。

納棺の時、私はご親族さんの同意を得て、ベガルタ優勝記念新聞・昇格が決まった水戸戦、セレッソ戦・最終戦らを録画したDVD、カントリーロード、そして今期の日程表などの一緒に棺へと入れさせてもらいました。恵美さんのお兄さんに「これらがないと、恵美さんが清次先輩の元へ行った時に叱られます。天国で待っている清次先輩は、きっと恵美さんが持って行くお土産を楽しみにしているだろうし、恵美さんも清次先輩と一緒に見ることを楽しみにしていると思うんです。余計なものとは考えずに、お願いですから棺の中へ入れさせてください」と懇願したら、「そうですか、恵美が天国で清次君に叱られるのは可哀想だから、是非お願いします。2人が天国で一緒に昇格シーンのDVDを見るシーンが目に浮かびます。あっ、でも、恵美が天国に行くのはもうちょっと先かな・・・」と言いながら号泣、私も堪え切れずに号泣、そして、その隣にたたずむ中2の娘さんの瞳からも大粒の涙・・・・。

応援したくても、出来ない人が居ます。仙スタへ行きたくても、行けなかった人が居ます。J1での活躍を見たくても、見れなかった人が居ます。私たちは、その人たちの分まで応援しなければなりません。一緒に応援する仲間が遠くへ逝くと、その想いが強くなるベガルタンでした。

これらのブログを経て、次回の柏戦の内容へと続きます。

2013年3月22日金曜日

ベガルタン、柏戦で絆を確認す!!

基本的に、私のブログはマッタリ系というか、スケベ系というか、ただ単に駄文を書き綴っているだけの、「仕事で疲れた皆様の筆休め的なブログ」である事は自覚しています。書き込みの全体的な構成としては、98%がマッタリ系の書き込みだからね。しかし、年に1度くらいの頻度で感傷的な出来事を書き込む時があり、そんな書き込みをすると、多くの人から「お前に感動的な書き込みは期待していない」とか「いいから、笑わせてくれ・・・」という抗議のメールがたくさん来ます。なので、この際ハッキリと言わせてもらいます。


今日から3回にわたって書き込む内容に、笑いやエロは一切ありません!!よって、当ブログに「仕事で疲れた時の筆休めやリラクゼーション」を期待されている方は、この後の書き込みを絶対に読まないでください。心より、お願い申しあげます。

いきなり、柏戦での出来事を書き込んでも、楽天ブログ時代から読んでくれているヘビーユーザー以外は「なんのこっちゃ???」と思われるはずです。よって、過去に書き込んだ2回のエピソードを、再びアップする事にしました。まず一回目は、磐田との入れ替え戦に敗れた年の翌年2月のブログ。そして2回目が優勝・昇格した翌年のブログ。最後の3回目が、今年の柏戦でのブログとなります。それでは、4年前の2/23に楽天ブログに書き込んだエピソードをご覧ください。

2月23日 清次先輩 逝く

何気ない週末だった。一本の電話が来るまでは・・・

友人「おい・・・・・」
自分「・・・???って何が「おい」なんだよ?どうしたんだ?」
友人「清次先輩が、亡くなった・・・・」
自分「えっ?何言ってんの?一週間前、お前とお見舞いに行った時は元気そうだったじゃないか!!」
友人「今さっき、先輩の奥さんから連絡が入った・・・」
自分「嘘だろ?嘘だよな?あんなにタフだった先輩が死んだなんて、嘘だろ?」
友人「・・・・・」

清次先輩は高校のバスケ部で先輩だった。しかし、バスケを教えられるよりも、悪さの方を多く教えてもらった。その関係は社会に出ても続き、ソープ・キャパクラなどの風俗系や、麻雀、競馬などの公益ギャンブル、さらには非合法のカジノバー、ロイヤル麻雀、ポーカーなどのアンダーグランドなギャンブルまで、その全てを私に教えてくれた恩人である。数年前に、ようやく子供を授かった時「俺、幸って意味が、40歳にして初めてわかったよ」と真面目そうに話した顔は今でも忘れられないが、そんな顔を二度と見る事が出来なくなった現実を、どのように受け止めたらいいのか正直わかりません。44歳で愛妻と永久(とわ)の別れをし、幸せの意味を教えてくれた子供とも別れなければならなかった清次先輩の心情は察するに余りある。無念だったことでしょう。身近な人が亡くなった時、人は初めて「自分の幸せ」を考えます。俺の幸せって、何だろう???

そんな清次先輩に対して、唯一、私が教えることができたのは「ベガルタ」でした。その先輩を、初めて招待した時の試合は今でも忘れることはできない。あれは4年前の川崎戦、ロスタイムにヒサトの2発で2-2の同点にした歴史的な試合だった。試合内容的には一方的で、シュートの数も少なく、ポゼッションでも圧倒され、初めて観戦した清次先輩も「何だよ、やられっぱなしじゃないか!!」と愚痴っていました。しかし、ヒサトの登場で雰囲気が一変!!足が止まりかけてきた川崎の選手を圧倒し、ゴールへのプレッシャーを継続的に掛け始めました。ただ、そうは言っても時計を見れば90分が過ぎてしまい「あ~~あ・・・負けちゃったよ・・・」と観念した瞬間、ヒサトのゴールが炸裂!!ようやく仙スタが盛り上がり、清次先輩も「おっ!!なっ、何だ?この盛り上がりは???」と不思議がっていました。

そんな清次先輩を見て「良かったよ、先輩に仙スタの魅力の一端でも見せることができて・・・」と安堵していたら、その数秒後に小針からのキック、それをゴッツェが頭でつないで、そのボールが裏を飛び出したヒサトの足に納まり、川崎のゴールの右隅へズドン!!となって同点に追いつきました。この瞬間の仙スタの盛り上がりようは、入れ替え戦でナジソンのゴールが決まったくらいの盛り上がりようでしたな。清次先輩もそんな盛り上がりに魅了され、次の日にはヒサトのレプリカユニを購入するほどハマリ、それ以来、時間が取れれば「おい、次の試合には行けそうだから、付き合えよ!!」との電話がかかってくるようになり、その時から年チケではなかった自分は「清次先輩の専属チケット購入班」となったのです。


清次先輩をベガサポにした試合というか、シーンがこれ。今振り返って動画を見てみたら、実況は下田だった。苦しいシーズンだったけど、この試合のインパクトは絶大でしたな。

 それから数年、互いに年チケを保有するようになり、お互いにベガルタを家族で応援する間柄となりました。そんな先輩が入院したとの連絡を貰ったのが11月も下旬でしたが、この時は自分も横浜戦や磐田への遠征が続いており、お見舞いには行けませんでした。その前提として「あんなタフな先輩なんだから、どうせ大した病気じゃないだろう」という思いがあり、病室へは行かず携帯で連絡を取ったのみであった。

自分「先輩、看護婦さんは綺麗ですか?駄目ですよ、手を出しちゃ。俺、朝一の新幹線で磐田へ行ってきます。先輩の分まで応援してきますから」

清次先輩「おおー、頼むぞ、俺の分まで。昇格するんなら、俺の命をやってもいいぞ」

自分「任せてください!!って言うか、先輩の汚い命なんて要りません。拒否します。先輩みたいに、この時期に入院していたことを、一生後悔するくらいの歴史的瞬間をこの胸に刻んできます」みたいな会話があったのだが、まさか、本当に命を賭けていたなんて・・・この時のベガルタンは知る由もありませんでした。試合後、試合に敗れ、新幹線にも乗り遅れ、失意の底に沈んでいた自分に先輩から電話がはいった。

清次先輩 「残念だったな・・」
自分 「自分は今、セミの抜け殻状態です」
清次先輩 「ごくろうさん」

自分「試合後、選手たちの姿を見ても泣かなかったのですが、周りで泣き崩れるベガサポを見ていたら、貰い泣きしちゃいましたよ」

清次先輩「行きたいなぁ~~」

自分「えっ?何言ってんですか?試合は終わったんだから「行きたい」って言われても遅いですよ、早く直して、来年の開幕戦には一緒に行きましょう。宮スタなので自分が車を出します」といった感じの会話があったのだが、今思えば「行きたい」のではなく「生きたい」と言いたかったのですね、清次先輩、気づきませんでした。本当にごめんなさい・・・。

年も明けて「おい、清次先輩の病気、相当悪いらしいぞ・・」との噂が耳に入り、友人と初めて見舞いに行くことになった。それでも「悪いんだろうけど、殺しても死なない人だから」と思っていた自分の目に入ってきた清次先輩の姿は衝撃的でした。抗がん剤治療の為に、悪化した右足は切断されており、ふっくらとしていた顔はゲッソリ・・・。あまりの容姿に言葉を失っていたら、先輩は精一杯の笑顔で自分に話しかけてくれましたよね。

清次先輩「おい、今年も年チケ買ったか?」
自分「は、はい・・・・」

清次先輩「俺は今年は買わなかったよ。この通り、足も切られちゃったしな。でもな、悪いことばかりじゃないぞ。今まで俺は、S指定の上の方で観戦していたんだけど、これからは障害者のエリアで観戦できるんだ。あんな良い所から見られるんだぞ!!当然、車いすで行くことになるけど、お前に後ろを押して貰うから、お前も良い場所で安く観戦できるんだ。なっ、悪いことばかりじゃないだろ?」そんな先輩に元気づけられて、退室しようとした時「何気に、今年は昇格できそうなんだよな~~。俺、J2しか知らないからさー、今年は大丈夫だよな?」と声をかけてくれた先輩に対して、言葉に詰まった自分は頷くだけで精一杯の自分でした。死ぬんだったら、あの時、何か冗談でも言っておけばよかった。先輩も、それを期待していたはずなのに・・・本当にすみませんでした。

告別式後、帰ろうとした自分は奥さんから呼び止められ、病室で撮った一枚の写真を見せられた。その写真には、今期のベガルタの日程を真剣に見ている先輩の姿が映し出されており、「ユアスタは7月からかぁ~~行きたい(生きたい)なー」とボヤいていたそうです。行けない(生けない)と分かっていたのに・・。そして奥さんは「セニョールさん、お願いがあります。ベガルタの試合に行く時は、主人のこの写真を持って行って応援してくれませんか?主人も、行きたいと願っていました。だから、今年の試合は主人の写真というか、主人の魂をスタジアムに連れて行って欲しいんです」と私に懇願してきました。泣きながら受け取った自分は、言葉にならず、ただ、ただ、頷くばかりでした。

 今年、私は先輩の魂と共に一年間戦うことになりました。さらに、昇格が決まりそうな試合には、どんなに遠隔地でも参戦し、先輩の遺影と共に観戦することを決意しました。昇格が決まった瞬間、遺影を持って泣き崩れている中年が居たら、それは自分です。周りから見たら「キモイ」と思われるのでしょうが、許してやってください。いいえ「自分に対して許してください」ではありません。昇格を知ることなく、この世を去って行った清次先輩にです。先輩、先輩が直ぐに天国に行けないことは知っています。だから、先輩が天国へ行くのと、ベガルタが昇格するのと、どっちが先が競争です。もちろん、俺は「先輩が天国へ行く方が早い」方へ賭けます。先輩は、どっちに賭けますか?

明日は、3年前の書き込みを再びアップします

2013年3月18日月曜日

仕事の忙しさがMAXの為、今日も簡単に。

何とか勝ちましたな。前半も後半も中々シュートが打てず、「しょうがないんだろうけど、何だかなぁ~~」とネガティブモードに突入!!そして後半早々に同点ゴールを奪われてからは、ポゼッションに苦しみ、セカンドボールも奪えず、そんでもってシュートも打てない・・・という超ネガティブモードに突入!!おそらく、林の頑張りが無ければ、早い段階で敗戦モードに突入していた事は確実であります。もちろん、林だけの頑張りじゃなく、チーム全体で守備を頑張った成果なのは分かっているけど、それでも「林は当たっているよなぁ~~」と思わずにはいられないくらい、林の頑張りは際立っていました。


公式のスタッツによれば、後半放った仙台のシュート数は「たったの2本」とか・・・。それでいて1点取った事は効率的と言うか、エコと言うか、低燃費モードの試合運びだった事は間違いありません。素人目に見ても、後半の15分過ぎ辺りから急激に「足が止まってきた」ように感じましたが、やっぱキツイんでしょうな、中三日って。

ウイルソン曰く「3トップの4-3-3システムは問題ない。だんだん良くなってきている・・・」ということですが、総シュート数5本しか打てなかったシステムが「問題ない・・・」と思えないのが素人の辛いところです。松下は「1点目はみんなの連動とゴール前の迫力によって生まれたゴールだと思っています。全員がゴールの意識を持って、一人だけではなく二人や三人がしっかりからんでの、梁さんのパスからウイルソンという、狭い中でもしっかりスペースを見つけてのシュートでした。そのあとはもう、必然的にあそこにこぼれてきたと思っています」と語っていますが、あのシステムでチーム全員で連動すると、あそこに零れてくるのは必然なんですか・・・・。ベガルタンも早く、その必然が理解出来るようになりたいものです。

今現在、ベガルタは野戦病院並みに怪我人のラッシュです。なので、ここから2週間のインターバルが空くのはナイス!!以外の何物でもありません。怪我人が戻ってきても、3トップを継続するのか、それとも慣れ親しんだ4-4-2に戻すのか、は分かりませんが、どちらにしても今以上にチーム力が上がってくる事だけは確実です。苦しんだ分だけ、この勝利の価値が高かった事を、後日実感できるかもしれません。したいですな。

2013年3月15日金曜日

明日の試合に参戦するため、無茶苦茶タイトな日程で仕事をこなしています。ベガルタの選手も大変だろうけど、ベガルタンも大変なので、今日も簡単に・・・。

通常のこの時期ならば、試合前日くらいまでにはTOTO対策の為、入念に相手チームをリサーチしているものなのですが、今年に限っては全くノーリサーチで試合に臨もうとしているベガルタンです。今日で言えば柏の状態・状況・調子・故障者やイエローの数・・・それら全ての状況をインプットしてTOTOを購入しつつ、明日のユアスタへ参戦するのがマイ・ルーティーンなんだけど、正直、何の下調べも知らない状態でTOTOを購入し、柏に対して何の知識も無いまま試合観戦となるのは確実であります。もうね、中三日くらいでドンドン試合をこなしていく事が、どんだけタイトか・・・をベガルタンはベガサポ10年目で初めて知りました。これを「いい経験」とするのか、それとも「苦い経験」となるかは今後の結果次第でしょうが、少なくとも「悪い経験」となる事は無いのが救いですな。

J2時代にも、中三日でガンガン試合をこなした時があったけど、あの時とは試合のレベルが違うし、だいたいにして時差もないから、疲労感も違ってくるんでしょうな。ただ、その疲労感は柏も同じなので、泣き言を言ってもしょうがありません。明日の試合は、チーム力が問われる試合となりそうです。

明日は柏戦、ビート・レイソル!!

2013年3月13日水曜日

江蘇舜天戦に想う

変わらず仕事がタイトなので簡単に


Jiangsu Sainty vs Vegalta Sendai_ AFC Champions... 投稿者 tvgoals1

ここまで、いいようにやられる試合を見るのは久しぶりだが、スタメンを確認した時点で「ある程度はやられちゃうんだろうな・・・」と覚悟したベガサポも多かったと思う。ただ、この試合内容が「ある程度」の許容範囲かどうか?は意見が分かれるところだ。

林の活躍は言うに及ばないが、ファイトを前面に押し立てて頑張るジオゴの姿に好感を持たれた方も居ると思う。ヘベルチとジオゴを同時投入したことで、戦術や守備の連係については若干の不安定要素はあったと思うが、とりあえずの「無失点&勝ち点1ゲット」は何よりである。何度も言うけど、このスタメンで、このアウェーの地で、このチーム状況で得られる最も可能性が高い勝ち点は「3点ではなく1点」のはずです。だとしたら、チームは苦しみながらも最良の結果を中国の地で残した事になりますな。



後半になると、セカンドボールは事ごとく奪われ、そして空中戦でも圧倒され始め、クリアーだけで精一杯の状態となりました。ホント、何も出来なかったです。しかし、だからと言って選手たちにファイティングスピリットが無かったかと言えば、それは断じてNO!!であります。ジオゴも武藤もヘベルチも、そして他の選手たちも、気持ちが入ったプレーを見せてくれました。試合内容は圧倒されても、「負けなかった・・」という結果と、「Jリーグでは得難い経験値」をチームとして吸収できたことに「この試合の意義」を見出せそうな気もします。

ボールが上手く繋がらない場面が多くなると、ウイルソンは中盤まで何度となく下がってきます。それが戦術ならばしょうがないけど、ベガルタンからすれば「戦術ではなく、苦しいから・・」としか見えません。まあね、中盤から最終ラインまで「総取り替え状態」のチーム状況では、ある程度の苦境は織り込み済みかもしれません。苦しいだけの試合でしたが、ソウルとタイの試合が引き分けになった事で、リーグ戦が混戦になってきた事に希望の光が見えてきました。この光、無駄にしたくは無いですな。

2013年3月8日金曜日

明日は鹿島戦ですな

仕事がタイトなので簡単に・・・

まず、昨今の報道によって今知ったんだけど、富田も怪我によって2週間とはいえ離脱しました。これにより、昨年からの躍進を支えていた「4パック+2ボランチ」が結果的にオールシャッフルしたことになります。もしも財津一郎がベガサポならば「非常ぉぉぉーーに、厳しいぃぃーーー!!!!!」とシャウトすることは確実です。シーズン開幕前、フロントや現場スタッフは「ACLもあるから厳しい戦いになるけど、少数は先鋭を生む・・という心意気で頑張って欲しい」という願望を持っていました。しかし、ここまで怪我人が多発する事は、フロントの願望にパッケージされていませんでした。チームは、この厳しい現実に対しての処方箋を用意していたのでしょうか?

手倉森監督は甲府戦後「今日勝てなかったのは残念だが、我々はこの後、最初の山場を迎えます。鹿島・江蘇舜天・柏・・・・いずれもチャンピオンを狙っている強敵です。この正念場を全力で戦い、勝ちきる為にも、この日勝てなかった事を糧にしたい」とコメントしていました。監督も、この3連戦を「最初の正念場」と認識していたようですが、それはベストメンバーで戦えることでの「正念場」であって、現状の状態で、この3連戦は「硫黄島の決戦」なみに絶望的な闘いになる事は確実です。守備が売りのチームが、その守備を支えていた度台すべてをシャッフル・シャッフルでは、いくらなんでも厳しすぎます。こんな時、3連戦、3連勝を狙うのは風車に突っ込むドン・キ・ホーテと同じなので、何らかの戦略的戦術をとり、最大のリスク管理をしながら戦いを進めなければなりません。

試合日程を見れば、アウエー・アウエー・ホームです。そこで、アウエー2連戦は、おもいきって「ドン引き・引き分けでいいですよぉ~~」作戦しかありませんな。今日のスポーツ紙によると、ボランチは鎌田・松下という、昨シーズン一回もなかった究極のコンビとなるようでして、とてもじゃないけど「安心して見てられるな・・・」という展開にはなりようがありません。こんな時に、最初っから「何が何でも勝ってやる!!」という気持ちで向かって言っても、良い結果になる事は殆どないはずです。勝たねばならない!!という気持ちは捨て、「新メンバーで鹿島相手にどれくらい戦えるんだろう、俺たち・・・」という、挑戦する気持ちを前面に押し立てて結果を気にせずに戦ってこそ、目の前に道が開けるような気がします。勝ちたい・勝って欲しい・結果が欲しい・・・と思うのは当然です。しかし、現状の仙台は、リーマンショック後の日本経済並みにボロボロな状態なんですから、そんな時に「勝て!!」と言うのは天に唾する行為と同じでしょう。

3連戦、別に「全て引き分けならいで行け!!」というつもりはありません。例えば、ACLの中国戦だけは「ドン引き・引き分けねらいでOK」とか、鹿島戦だけは「一昨年並みの超守備的、超リアクションサッカーでOK」とか、とにかく、対戦相手を考慮しての「メリハリ」が肝要だと思っています。3連戦・3連勝は確かに理想です。しかし、その理想を追い求める事は、今の仙台には不可能なのも分かっています。どうすればいいのか?どうしたらいいのか?その答えは、遅くとも一週間後には分かります。結果が分かるのが楽しみなのようであり、楽しみじゃないようであり・・・の不思議な気持ちのベガルタンです。

明日は鹿島戦、ビート・アントラーズ!!

2013年3月5日火曜日

甲府戦で思った事

リャンは試合後、先制したシーンの事を尋ねられると「広大がしっかり合わせてくれたと思いますし、なかなかチームの状態が良くない中でセットプレーから取れたのは良かったと思います」とコメントしています。そして富田も試合後は「自分を含めてみんな、まだまだ判断のスピードを上げていかなければいけません」と反省したかのようなコメントをしていました。ここからも、仙台にとって甲府との引き分けは「負けに等しいもの」である事が分かります。怪我人が多いのはお互い様であり、引き分けの理由を“そこ”に求めているようでは、リーグとACLを同時並行で戦う資格などありません。甲府との試合で苦しんだのは、純粋に「連係や現在のチーム力が足らなかった」だと思っています。現状の仙台の力は、甲府戦で我々に示されました。この試合を見る限り、毎年のようにチームを熟成させながらスタートダッシュをしてきた仙台ですが、今年に限っては“それ”を求めるのは酷なようです。

仙台の先制はCKから。流れの中からゴールする匂いが全く無かった中で、このゴールは嬉しかったというよりも、ホッとした・・・と言う感じでしたな。さりとて、このゴールで「勝ったな・・」といった思いなどは微塵もなく、「ここからは2点目を獲れるかどうかが、この試合のポイントかもね」と思っていた事は事実です。ブリーラム戦でもそうでしたが、今の仙台には流れの中からゴールをゲットする匂いはありません。そんな中、ブリーラム戦でも甲府戦でもセットプレーから先制出来ました。リャンじゃなくても「チームの状態が良くない中でセットプレーから取れたのは良かった」と思うのは当然です。もしも本当に仙台が強いのなら、ブリーラムにも甲府にも勝っていたでしょう。でも勝ちきれなかった・・・。昨年までなら我慢して、我慢して、無失点に抑え、何とかセットプレーを物にして勝ちきるのが仙台のサッカーでした。しかしながら今年の仙台は、中々我慢できない・・・。この事象だけを考慮しても「今年は厳しいシーズンとなりそうだよ」と思う事に若干の整合性が見えてきますな。

手倉森監督は「誰が出てもやれなければならないし、その準備は常にして来た」と語っていましたが、試合後のコメントでは「ここに来るまでに富田と角田で準備してきた分、昨日に急遽松下に変わったというところを見たときに、ゲームの中でしっかり修正しながら90分進んでいったと思いますから、誰が出てもやれる状態というのは、もっと詰めていかないといけないと思います」と語っていました。ここからも、上手くいかなかった要因の一つが「角田⇒松下」への変更であることを暗示しています。松下が悪いと言う訳ではなく、試合前日練習での怪我というアクシデントで、「角田⇒松下」へチェンジする事によって生じる「チーム内のメンタル的、戦術的な化学変化」を、チームとして半日で上手く消化する事は出来なかった・・・ということだったのでしょう。これが1週間前から「富田・松下で行く!!」って決まって居れば、チームとしてのオーガナイズもシフトチェンジも、もっとスムーズだったと思うけど、その時間が無かった事は不運としか言いようがありませんな。

角田の離脱は不運ですが、悪い事ばかりではありません。菅井や大海などの離脱が無ければ、蜂須賀の出番は無かったでしょうし、柳沢やヘベルチの離脱が無ければ奥埜のベンチもなかったでしょう。チームにとって不運な事でも、彼らにとってはチャンス以外の何物でもなく、この試合に出る・出ないに関わらず、彼らの経験値は間違いなく上がりました。そしてその経験値は、今後のベガルタ躍進にとって必要不可欠なものになると信じています。

残り10分を切った辺りからは、かなりオープンな展開になり、仙台からすれば「それは決めてくれょぉ~~」と言うシーンは何度かありました。ベガサポからすれば「何で決められないんだ?」と言う事になるのでしょうが、甲府からすれば「よく頑張った!!」という結論になります。私たちも昇格した当時は「アウエーで鹿島やガンバ相手に分けなら十分だよ」と言う思いがありました。昇格チームとしたら、前年に優勝争いをしたチームとの対戦では「ボールを持たれる時間は多いだろうし、しっかり守って数少ないチャンスを狙いつつ、勝てないまでも分けならOK!!」全然OK!!」というイメージで試合に臨んでいたような気がします。その意味では、甲府サイドからすれば引き分けと言う結果は悪くないはずですな。

ここ2年の実績と言うか結果によって、仙台の立場は少しずつ変化しています。一昨年は4位、そして昨年は2位と来た場合、「今年の目標はトップ10には入れれば・・・」という安価な設定にする事はあり得ません。結果を残す事によって、自然とサポーターや他チームから“ベガルタ仙台”というチームに対する見方や求める評価のハードルが上がってしまったのです。仙台は決してビッククラブではないから、毎年コンスタントに結果を残すのは厳しい・・・という事はベガサポならば誰でも知っていることなんだけど、昨年の2位という結果が、中途半端な目標設定を困難にしているという現実があります。その“現実”と、リーグ戦・ACLとの同時並行している戦いで好成績を残したいという“理想”の二兎を追うのが今年の仙台です。困難なミッションと分かっていても、そこにチャレンジする事を決めたのが今年の仙台です。だとしたら、チームや選手に対して過度にネガティブになる事はせず、大きく温かい気持ちでチームを応援し続ける姿勢は肝要ですな。引き分けになった試合で、ベガルタンはこんな事を考えていました。

2013年3月4日月曜日

開幕戦に想う

えーと、勝てませんでした・・・って言うよりも“負けなくて良かったです”と言った方が正しいかもしれない・・・って感じですな。正直言って、甲府のスタメンを見た時「全く威圧感を感じられないメンバーだよ」と思いました。別に上から目線で見てた訳じゃないけど、ウ―ゴや金子って誰?どんな選手?って感じだし、羽生は知ってるけど佐々木ってどんな選手なの?土屋は分かるけど青山って誰?って感じでした。そんな甲府に苦しめられちゃうんですら、ベガルタの「地力」なんて“推して知るべし”であります。甲府のメンバーを見てたら、昇格当時の仙台の匂いがしましたな。
あの当時の仙台は、全員で100%以上の力で戦わないと、それこそ勝負にならないくらいの戦力しかありませんでした。ちなみに、その年の開幕戦のスタメンは・・・

林 
菅井 エリゼウ 広大 朴
リャン 富田 直樹 関口
中原 中島

であり、このメンバーを見て、開幕戦の相手だった大宮サポの後輩から速攻で「ぶっちゃけ、ノンプレッシャーなスタメンであります」みたいなメールが来たものです。J2優勝と殆ど変りないメンバーでJ1に挑戦するということは、多分に他チームサポから揶揄される事も多かったですな。昇格当時、仙台も降格候補のトップ3に入っており、専門誌や評論家の予想でも「降格候補の横綱」でした。予算的に大型の補強は出来ず、チームが取れる唯一の戦略が“現有戦力の底上げ”と言う状況では、誰だって苦しいシーズンになるって事は分かっており、実際、十何試合勝ちなし・・・みたいな苦しいシーズンとなりました。その苦しいシーズンを何とか乗り超えて、今の仙台がある事を考えれば、甲府の将来にとって今年は大切なシーズンとなる事は確実です。



チームとして戦うのは仙台と同じですが、甲府も仙台同様に怪我人が多いようです。チーム力・・・この言葉を痛感するのは怪我人が多く出た時ですな。菅井・鎌田・柳沢・大海・ヘベルチだけでもお腹いっぱいなのに、前日には角田まで離脱。ACLと同時並行してリーグ戦を闘うんですから、怪我人の多発は緊急事態です。そんでもって、来週は鹿島・中国・柏という、死のローテンションなので、如何にポジティブサポ代表のベガルタンでさえ「正直、しんどいよなぁ~~」との思いは禁じ得ません。あの手倉森監督でさえ「スタートは何とか五分五分で行ければ・・・」って言ってるんだから、相当キツイんだよ、現状のチームは。

開幕戦の楽しみは、新戦力を実際に見れることです。個人的には和田に注目していましたが、ネット上では、和田に対して厳し目の評価のようですな。確かに、この試合の和田は決してチームにフィットしているとは言えませんでした。そうですなぁ~~、例えるなら、自信を無くしていた富田のようなプレーでした。ボールを持っても落ち着かず、時にはボールを持つこと自体を怖がっている・・・それが素人目でも分かるのですから、当然相手チームの選手も何気に分かるんでしょうな。しかし、だからと言って「和田要らねぇーー!!」という立場はとりません。和田に関しては「補強半分・育成半分」というスタンスで獲得したと思っています。育成するには、多少我慢してでも使って育てる時間は必要です。まだまだチームにフィットしてないだけで、馴れてきたら爆発してくれるんじゃないのか・・・・ベガルタンはそう思っています。とにかく、育てようと思ったら我慢して使うしかありません。

個人的には和田の心配をするよりも「松下が消えてる時間が多いんだけど・・・」という方が不満です。チームに合流して2~3年も経てば、もう立派な主軸となって活躍せねばならないのに、苦しい時に消える場面が多いとは納得できません。角田の離脱によってせっかくスタメンのチャンスが巡って来たというのに、その試合で消えちゃ駄目だよね?絶対にダメだよね?松下の長所は攻撃的な部分であって、決して守備的な頑張りに多くの期待をしている訳ではありません。ボランチに入ると、どうも守備的になってしまう傾向が松下にはあるようですが、今一度、松下は自分自身の武器を冷静に見つめ直し、どうしたら自分の色が出せるか?を考えたうえで試合に出るべきです。松下の長所は攻撃的な部分にあるはずなので、その部分が出せないようなら、試合に出てもしょうがありません。期待している選手なだけに、歯がゆくてしょうがないベガルタンです。

そんな事を思っていたら、前半は0-0で終了。後半のコラムは明日ね

2013年3月1日金曜日

明日は甲府戦ですな

まだACLでの無念感も治まってないと言うのに、明日はリーグの開幕ですか。“光陰矢のごとし”とはよく言ったもので、このままでは私が介護用オムツを着用し、ベガルタのゴールの度に「失禁」するのも、そう遠い先ではないのでしょうな。

さて、相手は甲府です。スポーツ紙のTOTO予想と、解説者のTOTO予想をチェックしたところ、殆どが「仙台勝ち」にマークシートされていました。そう言えば、ブリーラム戦でも殆どのメディアが「仙台が勝つんじゃないか」という状況でしたが、結果は“分け”でした。ベガルタに油断や慢心などは無いでしょうが、メディアやネット等では「仙台が勝つだろう、ユアスタだし・・」という空気が流れ、我々サポも「勝って当然とは言わないけど、負けられないでしょ、勝つしかないでしょ、開幕戦だし・・・」という空気が仙台市泉区上空には蔓延している様な気がします。えてして、このような空気が蔓延している時って、マーフィーの法則じゃないけど、良くない事が起きるんだよね、経験則的に。しかしながら、サッカーに絶対が無い事ぐらいは、長いJ2生活で嫌と言うほど知っているのに、「まあ、明日は甲府だから、勝ってもらわないと困るよ・・・」という自分が居ます。ホント、“バカは死ななきゃ治らない”ですな。

どちらのチームも怪我人が多く、ある意味総力戦のような状況になっておりますが、こんな時こそ「真の意味でのチーム力」が試されるはずです。ここでは“仙台に一日の長”があると思っているんだけど、ブリーラム戦を見た限りでは「絶対に仙台の方がチーム力は圧倒しているはずだ・・」という確信などを持てなかった事が辛いところです。個人的には、甲府に対して負のアレルギーはありませんが、J2時代に限ったイメージでは「肝心な時に痛い目に合っている・・・」と言った感じです。私が甲府へ行ったのは1回だけですが、その試合は下記のような感じでした。



ソアレスのゴールが決まった瞬間、うかつにもベガルタンは勝利を確信してしまいました。それだけに、甲府の同点ゴールはショックでしたし、試合後の鳥モツ煮は、しょっぱかったです。

ついでにオマケ映像


キーパーが桜井ってところがシュールです。リャンが蹴る時、「サクさん、仙台に来ませんか?」と言いながら蹴ったかどうかは、現在は確認できない。

総合的に考えれば、甲府はいやらしいチームです。仙台同様、中盤でのプレッシングはハードかもしれませんが、シーズン初戦のアウエーなので、どんな展開になるかは“やってみなければわからない・・・”じゃないでしょうか。やってみなければわからない・・・だから、サッカーは面白い。勝って欲しいのは当然だし、勝ってもらわないと困るけど、昨年のJ2チャンプとの対戦で、「現在の仙台のチーム力」がどの程度なのか?仙台がJ2時代から比べて「どれだけチーム力」が底上げできたか?が分かるような気がします。

明日は開幕戦、ビート・甲府!!