2013年8月26日月曜日

鳥栖戦に想う

えーと、負けちゃいましたな。しかし、「もうダメだぁーーーこの世の終わりだぁーー」みたいな感情はありません。それはきっと、心の何所かで優勝は既に諦めており、どちらかと言えば「残留を早めに確定してもらって、可能な限り上位でフィニッシュで欲しいよ・・」と思っているからでしょう。今現在でも、優勝を信じて応援しているサポーターからすれば、私のような考えには承服できないのでしょうが、人間、歳をとると、どうしても早めに先読みしてしまう習性が出てしまう事を、40代オーバーとなってからガチで実感しているベガルタンです。人間、歳はとりたくないものですな。

鳥栖の先制ゴールは見事な物でした。確かに、パスミスっぽい所からのショートカウンター気味ではありましたが、あの距離から、あのスピードで、あそこのコースへ蹴られれば、如何に林が優れたGKとは言え、防ぐ事は無理だったはずです。ミスからの失点ともなれば、そのミスを誘引した選手を非難しがちになりますが、ベガルタン的には「その解釈は半分正しく、半分間違いだ」と言う立場を取っております。

仙台にだって、相手のミスから得たチャンスからズドォーーン!!とナイスシュートを決めてくれる時があります(今年は回数が少ないけど)。だとしたら、仙台にだけナイスシュートがある・・と言う考えは間違えで、相手チームにも同様にナイスシュートがあると思わねば不公平です。「とうして、あそこでミスするかなぁ~~」と嘆く心情は理解しますが、人間である以上、ミスは付きものと考えるのがノーマルで、そのミスを、鳥栖は素晴らしいシュートで物にした、悔しいけれど物にされた・・・と臥薪嘗胆気味に冷静を装うのがジェントルマンと言う奴です。あのシュートはナイスシュートです。悔しいけど、いいゴールでした。


試合も終盤となれば、仙台の攻撃はノルマンディー上陸作戦並みにハードな物となりました。回して・回して・クロスを放り込む。そして真ん中から、サイドから起点を作って、ゴールに襲いかかる!!それを必死に防ぐ鳥栖の選手たち。もうね、豊田あたりがバイタル付近で、体を張ってボールにプレッシャーをかけて、全員でゴールを守る姿勢を見せられた時、ベガルタンは昇格した3年前の仙台の「それ」を思い出しました。

仙台の場合は、その試合を何とか勝った先にあったものは、他チームサポからの言われない侮辱でしたな。「1点取ったら、後は全員で守備かよ・・・そんなつまらないサッカーをやってて楽しいのか?」、「ドン引きサッカーをしやがって」、「そんな事をやってるから、降格すんだよ!!」等々、その侮辱は辛らつで、とても厳しいものでした。しかしベガルタンは「目標が残留のチームと、タイトルのチームとでは、自ずとプレースタイルや戦術が違ってくるのはしょうが無い。仙台が、今年やり遂げなければならない最大のミッションは残留なんだから、その為なら、他チームサポからどんなに蔑まれても、目先の「勝ち点1」は何が何でも死守するのは当然だ」と考えていましたな。

試合を見ていたら、その当時のベガルタンの気持ちと、今の鳥栖サポの気持ちとが、妙にリンクしてきて不思議な感覚になりました。昨年、チーム最高の成績をゲットした鳥栖ですが、今現在の目標は「残留」とか。だとしたら、この試合の後半における鳥栖の守備的な頑張りは、決して「ドン引きしやがって!!」と蔑まれる物ではなく、ある意味鳥栖サポからすれば「プライド」すら感じられたはずです。あくまでも個人的な主観ですが「そういうチームが、最終的に強くなる」と思っています。

全員でミッションをクリアーするために、一つになって最大限の努力を惜しまない・・・。鳥栖には、これがありました。試合で負けた悔しさよりも、この「気持ち」にジェラシーを感じながら、試合後、妙な虚脱感を堪能しつつ、「目標が残留の場合は、この「気持ち」だけでも何とかなる場合があるけど、タイトルとなった時、この「気持ち」だけでは対処できず、チーム戦略・戦術・システム、それら全てを再構築する必要性が出てきます。それに苦しんでいるのが、今の仙台ですな。メンバーはこれでいいのか?システムはこれでいいのか?攻撃的に行くのか?・・・。チーム変革における成功方程式など無い以上、もがき、苦しみ、自らで解答を得なければならないところが辛い所ですな。

間違いなく、仙台は鳥栖の三歩先を歩んでいるのでしょうが、この程度の差なら、あっという間に逆転されるのが、この世界です。仙台は今、もがき、苦しんでいる渦の中に居ます。早く、ここから脱出したいですな。

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