2012年11月21日水曜日

ベガリーノ大司教、1年振りで登場!!


ここは仙台市泉区郊外の住宅地、その奥まった公園の一角にあるのがベガータ教の聖ベガトルダム大聖堂である。そこには、ベガルタンが崇拝しているベガリーノ大司教がおり、この教会は彼の存在で常に笑顔で溢れていた。

教会の駐車場に車を止め、残っていた缶コーヒーを流し込むベガルタン。親愛なるベガリーノ大司教が直ぐそこに居ると言うのに、中々車を出れずに居る自分が歯がゆい。嗚呼ー、気が重い・・・。そんな心情で暫し瞑想していると“コンコン”と窓ガラスを叩く音が・・・すると、そこにはベガリーノ大司教が笑顔で立って居た!!

ベガリーノ大司教 「ご無沙汰してます。今日はどうされましたか?」

ベガルタン 「ベガリーノ大司教!?あっ、いっ、いや、あの・・・」

ベガリーノ大司教 「教会に用があったのでは?だとしたら、車から出なければなりませんね」

ベガルタン 「すっ、すいません・・・」

ベガリーノ大司教 「先ほど、近所の信者の方から美味しいアップルパイを頂きました。それをつつきながら、佳境に入ってきたベガルタの現状分析を、いつものように辛口のコメントで聞かせてください」

ベガリーノ大司教 「鹿島戦は残念でしたね・・・まっ、自家製のハーブティーを飲んで体を温めてください。それと、このアップルパイ、メチャクチャ美味しいですよ・・」

ベガルタン 「ありがとうございます・・・・・」

ベガリーノ大司教 「おやおや、元気が無いようですね、どうされましたか?」

普通であれば美味しいはずのアップルパイ、その酸味も甘さも感じることが出来ないくらい、ベガルタンの五感は衰退していた。その要因は鹿島戦ではなく、最終の東京戦にある事をベガリーノ大司教に分かるはずもない。いつもは元気でチームの現状を語るベガルタンに、全く覇気が感じられない事を心配するベガリーノ大司教であった。

ベガルタン 「今日は、ベガリーノ大司教の下で、神に懺悔にしに参りました」

ベガリーノ大司教 「えっ!?鹿島に勝てなかったとはいえ、最後まで優勝争いをしているチームに、何か不満があるのですか?チームも選手たちも、そしてサポーターも頑張っているじゃないですか!!」

ベガルタン 「はい、チームも選手たちも、そしてサポーターも頑張っているのは分かっています。問題は、私自身の“心”なのです」

ベガリーノ大司教 「どういう意味でしょうか?」

ベガルタン 「実は私、最終の東京戦のチケットを、まだ購入しておりません」

ベガリーノ大司教 「味スタが売り切れになる事は考えにくいですよね、別にいいじゃないですか、ゆっくり買ったって?追加で発売もあるかもしれませんし・・・」

ベガルタン 「実は私、いえ、私の心はサタンに負けてしまったのです」

ベガリーノ大司教 「貴方の心がサタンに負けた???」

ベガルタン 「先日、サタンは私の心に、こう呟いたのです「ベガルタンよ、仙台が新潟に負けて、広島がセレッソに勝ったら、優勝は決まっちゃうよな?だとしたら、そんな状況で東京へ行ってもしょうがないだろ?だったら、新潟戦が終わってから東京戦のチケットを買ってもいいんじゃね?なっ?そうだろう?そうしなって!!」と。ここまでなら、私自身だけの問題でした。しかし昨日、後輩たちから「鹿島戦じゃないけど、東京戦のチケットは、当然買ってますよね?」と問われた時、ベガルタンは「そんなの当たり前じゃないか!!俺なんか勝って優勝した時のことを考え、東京本店の綺麗どころに招集かけておいて、朝までドンチャン騒ぎすべく、優勝祝賀会の準備までしているだぞ!!優勝したら、当日中に仙台へ帰れると思うなよ!!」とまで豪語してしまったのです・・・」

ベガリーノ大司教 「チケットすら買ってないのに、優勝祝賀会まで豪語したというのですか???」

ベガルタン 「はい・・・・」

ベガリーノ大司教 「おおーーージーザス!!なんと恐ろしいことを・・・」

ベガルタン 「私は仙台支店応援部のリーダーも、ベガータ教の司教としても失格です。最低の人間です・・・」

ベガリーノ大司教 「貴方は最低の人間ではありません。ただし、反省は必要です。会社の後輩に対して、つい、気が大きくなってしまうのはよくあることです。それ自体で落ち込む必要がありません。しかし、「仙台が新潟に負けて、広島がセレッソに勝ったら・・・」といったサタンの誘惑に負けた事、これについては猛省が必要でしょう」

ベガルタン 「ベガリーノ大司教、私はどうすればいいのでしょうか?」

ベガリーノ大司教 「正直になることです。まず、後輩たちに素直に言う。それか本当に本店の人たちと連絡を取り、祝賀会は大げさでも、飲み会くらいはセッティングする。そのうえで、最初にやる事は、これから直ぐ、チケットを買うことです」

ベガルタン 「主は、私をお許しになるでしょうか?」

ベガリーノ大司教 「大事なのは、過ちに気づいたら、直ぐに反省し、行ないを改めることです。そんな信者を、主がお許しにならないはずなどありません。さあさあ、懺悔はここまで、せっかく入れたハーブティーが冷めてしまいますよ。アップルパイだってメチャクチャ美味しいんですから・・・」

聖ベガトルダム大聖堂、ここはどんなに外が寒くても温かい。その温かさは、きっとベガリーノ大司教の人格によるものであろう。

もう、とうの昔に東京戦のチケットを買われている方々に、ベガルタンは陳謝します。ごめんなさい!!本当にごめんなさい!!ベガルタンは、まだ東京戦のチケットを買っていませんでした!!本当にごめんなさい!!今日、今日買うから許して下さい!!

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