2012年7月20日金曜日

未体験の領域を突き進むために

この時期に至っても、補強に関してのコミットメントがない以上、どうやらチームはマジで「補強無しでも頑張れる」と考えているようですな。もっとも、違った視線で考えれば「補強したくても金がない、だからできない・・・」という考察も十二分にできます。まっ、どっちにしても、補強しないには変わりないので、今いる選手たちだけでタイトル目指して頑張るしかありません。正直言って怪我人が多発している状況では心細い気もしますが、無い袖は振れないので、現有選手とチーム連携をスキルアップする事で乗り切るしかないのでしょうな。

今年のチームを表すワードとして「誰が出でもチーム力は変わらない」といったものがありますが、これだけ怪我人が出ると、そうも言ってはいられなくなります。最初の頃は「大海が居なくても広大で・・」とか「菅井が駄目な時は田村で・・」とか「角田が厳しい時はリャンか松下で十分対応可能なはずだ・・」みたいな安心理論が跋扈(ばっこ)しておりましたが、大海のみならず鎌田が厳しい状況の時に、今度は富田と角田もリタイヤ・・・そんでもって関口も再発!!みたいに「故障者の確変状態」がパチンコのように連チャンするようになれば、決して選手層が厚くない仙台にとっては、ボクシングのボディーブローのように「ジワジワ」とチームを苦しめる事は確実です。毎年のように怪我人は出ますが、チームとしての目標が高い位置に設定されているので、その怪我人が多発した結果に生じる影響が例年よりも大きいんだよね。

例えば一昨年と昨年、そして今年のチーム目標を記すと・・・
2010 残留
2011 勝ち点50、そして一桁順位
2012 タイトル ACLの出場権 (現時点では勝ち点70以上で優勝)

こんな感じになるんだけど、残留や一桁順位を目指していた時の故障者多発も厳しかったよ。でもね、残留や一桁順位を目標にしていた時は、ライバルチームの動向によっては「ふぅ~~あっちも負けてくれたよ・・ラッキーだ」みたいな甘えというか、心のゆとりみたいな物がありました。残留を争っている時なんかは、勝つこと以上に「負けない事」が重要でしたな。降格していくチームが勝ちまくる事なんてないから、ベガルタンの印象としては、残留争いは負けないように戦う「我慢比べ」みたいなものでした。しかし、優勝が目標ともなれば「負けないように戦う」事以上に、「勝ちきる試合」が大切になってきます。負けない戦いでは「失点をしない事」が最重要ですが、勝たねばならない戦いでは「ゴールする事」が大切になってきます。我々ベガサポは、「失点しない事」を最優先する戦いをサポートする経験値は高い物があります。しかし、「リスクがあっても攻撃的に戦う事」を優先する戦いをサポートする経験値は低く、そんな時に怪我人が多発すれば多少ネガティブになる事はしょうがありませんな。

そういえば、シーズン後半のスポーツ番組で「残留争い時の引き分けは勝ち点1をゲットとなっても、優勝争いをしようともなれば勝ち点2を失った」みたいなフレーズが出てくるけど、イメージは理解できても経験したことが無いから実感は出来ませんでした。今年、ひょっとしたら経験できるかもしれませんが、そん時にならないと「嗚呼ー、角田が居ないのはマジで痛い・・」とか「こんな時に菅井が・・・」とか「関口さえいれば・・・」みたいな感じで大切な時期の故障者多発を悔やむ事は無いのかもしれません。リャンの怪我はシーズン開幕前なので、「全治10週間」でもチームが受けた衝撃は比較的軽く済みました。しかし、この時期に同じくらいの重傷の選手が出れば、その影響は測り知れません。

だからこそベガルタンは「角田も関口も、そして富田も、この時期で良かったよ・・・これが10月とか11月ではシーズンが終わってしまう。とにかく、現状は「負けない戦い」をして、苦しくても勝ち点を積み重ねて何とかタイトル争い圏内をキープしつつ、チームコンディションが上がって来てからが勝負だ。それまでは、我慢・我慢の「おしんサッカー」でいい。大海や角田が戻り、関口や鎌田や富田や菅井などのコンディションを整える。そこからが本当の勝負だ。だからこそ、それまでは3位との勝ち点差を生かして負けないサッカーしかない」と思っています。

名古屋戦終了後、正直ベガルタンは「よく負けなかったよ・・勝ち点1で十分だ」と思いました。しかし、このままタイトル争いをしていれば、シーズン終盤は「勝つこと以外に意味がない」といった試合が続くはずです。その時になってプレッシャーに押しつぶされない為にも、ここからのホーム試合は「苦しくても勝ちきる試合」が絶対に必要となってきます。そんな選手たちを応援する為にも、ユアスタが満員となってくれればいいですな。

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