2012年3月19日月曜日

結果以上に嬉しかった事

マリノス戦に想う

何とか勝ちましたな。鎌田のアクシデントぐらいまでは「まっ、広大も居るし・・」と達観状態のベガルタンでしたが、林がクラッシュし、大海が交代する事が分かると「おいおい、センターバックの2枚代えなんて経験ねーぞー・・」みたいに突如不安になりました。いやね、角田が居る事は分かっていたけど、1-0の状態が続いた場合は絶対と言っていいほど、マリノスの中澤や栗原などがセットプレーや、通常でもパワープレーしてくるでしょ?そんな時に広大・角田という、たして練習していないだろう2人のスクランブルだから、コンビネーションが不安になったのです。大海や鎌田の攻撃力もソコソコでしょうが、対する中澤や栗原の攻撃力はさらに強力。中村という優秀なキッカーが存在する以上、そんな状況でセンターバックの2枚代えですから、サッカー素人の私が不安になる事はしょうがありませんな。

試合後、林は「センターバック2枚が代わったけど、別に代わった選手が能力が劣るかというと、そういうわけでもない。心配せずにやれました」と語り、太田は「途中、メンバーが交代したが、全然問題なかった。共通意識を持っているから、誰が出ても勝てる」とコメントしています。ベガサポの自分からすれば「ほぉーーー、随分と頼もしい事言ってくれるじゃないか・・」という気持ちになりますが、もしもベガルタンが相手側のサポーターだったら「おいおい、随分と言ってくれるじゃないか・・・「誰が出ても勝てる」だと?おめーら、いつからそんな強くなったんだ!?」と思う事は確実です。しかし、「誰が出ても勝てる」みたいな表現は、昨年までなら絶対に口から出る事は有りませんでした。ところが、今年は2戦目なのに口から出て来る・・・。どうやら仙台の選手たちは、私たち以上に「チーム力の手応え」を感じているようですな。

資金力が乏しい仙台は、高額なオファーを提示して実力がある程度証明されているスター選手を獲得する事は出来ません。中村・中澤・大黒・栗原・・・どれも素晴らしい選手ですが、仙台がこれらの選手を獲得しようと思ったら、現在所属している選手の大半を売却せねばならなくなります(それどころか、選手全員のサラリーを足しても買えないと言う可能性すらあるようです)。サッカーは11人居ないと試合が出来ないので、ここからも仙台が高額選手を複数人獲得する事は不可能である事が分かります。

現在怪我の為、戦線を離脱しているリャンは誰もが認める仙台の柱石です。しかし、もしもリャンがマリノスの選手だったら、中村・中澤・大黒らの選手以上にチームに影響力を与えていたかどうかは、かなり微妙だったはずでしょうな。サッカーと言う競技が、選手のスキルを数値化して争うゲームならば、数値が高いエースが大勢いる横浜に仙台が勝つことは有りません。仙台の絶対的なエースでさえ、横浜からすれば普通の選手の一員ですから。そんな状況であることぐらい仙台の選手は分かっているはずですし、ベガルタンだって分かっています。だけど、そんな選手の口から出てきた言葉が「誰が出ても勝てる・・・」ということに、ベガルタンは衝撃を受けました。これがもしも、監督譲りの「ビックマウス(監督がビックマウス症候群である事は社長が公言している)」でなく、真の意味での確証がある「自信」であるのなら、今年の仙台がブレークする事は確実です。して欲しいよね。

仙台にとってリャンが不在と言う事は、そのままチーム力に大きな影響を与えるファクターであることに論は持ちません。90分間攻守に渡って走り回り、セットプレーは全て彼に託す・・・。どう考えたって、仙台はリャンのチームだったはずです。数年来、監督や選手たちは「誰か一人に依存するチームではない・・」とコメントはしていましたが、そんなコメントを聞けば聞くほど、リャンと言う存在がチームにとっていかに大きいかが分かると言うものです。そんなリャンが不在の中、チームが2連勝した意義は小さくありません。少なくても2~3年前までなら「リャンの不在」は、チームの勝敗を大きく左右していたはずですが、リーグ戦に関しては「リャン不在」という状況が存在しなかったので、そんな「意義」を考えなくても良かったのはベガサポとしては幸いでした。

しかし、そんな大きな「意義」であったリャンの不在が、鹿島戦や横浜戦に関して言えば、その「意義」の大きさが限りなく矮小化している事に気づきました。太田や松下のキッカーとしての精度は、リャンに限りなく近づいたものがあり、セットプレー時においても特別な不満なく観戦できます。太田の90分間走り切る体力は誰しもが認めるところであり、縦へのスピードだけを比べればリャンよりもかなり早いですな。もちろん、だからと言って太田がリャンを全ての面において凌駕したとは言いませんが、いい感じで追いかけている事だけは事実です。リャンが不在、センターバックも2枚交代、アウエー、それらの苦難を普通に受け流す事が出来る・・・。横浜戦の勝利が決まった瞬間、ベガルタンは結果以上に「手応え」を感じ、それが勝利以上に嬉しかったです。この「手応え」、本物だといいですな。

0 件のコメント:

コメントを投稿